女の人生にはけじめが必要




ミーガンとマイケルの結婚式は彼らが住む家から徒歩でも数十分の住宅街の中にある公園で行なわれた。
場所の予約もなく、雨が降っても隠れる場所がないので、正直言って僕はかなり心配だった。
式を行なう場所でたくさんの家族連れがピクニックをしていたらどうしよう?
もし雨が降って女性たちの化粧が崩れたら、どうやっていい写真を撮ろう?
写真の仕事は本番に備えて想像力を発揮し、できるだけの準備をするのだが、それでも結局はその時になってみないと分からないことが多い。
二人と関わる親しい人だけが公園に集まり、朗らかに式は進められた。
セレモニーの後は近くのレストランで楽しいパーティが開かれたが「アット ホーム」というフレーズがまさにピッタリな二人のウェディングだった。






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ミーガンとマイケルにはすでに1歳の子供がいる。
オーストラリアでは結婚していないが子供がいて、いわゆる普通の家族とまったく同じ暮らしをしている人がたくさんいる。
どこからどう見ても夫婦なのだが彼らは相方をマイ ハズバンドやマイ ワイフと呼ばず、マイ パートナーという言い方をする。
詳しいことはよくわからないが、そういう関係のことをディファクトと呼び、法律上の扱いは妻や夫の立場とまったく変わりがないらしい。
今までディファクトの関係でまったく問題がなく事が進んでいたのに、ミーガンやマイケルのようにある日突然結婚をするカップルもよくいる。
彼らに「どうして今更結婚する必要があるの?」というとても失礼な質問をしてみるとマイケルは「そう思うだろ、僕も同じことをミーガンに何度も聞いたよ」と答え、ミーガンは「女の人生にはけじめ必要なのよ」と答えた。
僕はマイケルの肩を叩いて「男らしい結論を出したね」と言った。
彼は僕を見て、おどけた調子でウィンクしてみせたが、式が無事に終わってもっとも幸せそうだったのは他ならぬマイケルだった。






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式の翌日、改めてウェディングの写真を撮ることになっていた。
僕はこのパターンが好きだ。
結婚式当日はドキュメンタリー的写真を撮るように心がけ、別の日に僕個人も楽しめる特別なポートレイトをじっくりと撮れるからだ。
彼女が生まれ育った両親の家は海のすぐそばにある。
マイケルがミーガンに愛の告白をしたのも実家のすぐそばにあるビーチだったらしい。






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話は少し変わるが、結婚式の写真を撮る時に僕が心がけていることは何十年かの時を経たとき、そこに写っているものがボディブローのように(適切な表現でない)彼らの心にしみるような写真を撮ることだ。
ただ記録的に出来事を追いかけるのではなく、ただ見ため的に綺麗な写真を撮ることでもない。
式に招かれた人たちがどんな眼差しで二人を見つめていたか、お父さんやお母さんが自分の娘や息子をどんなに誇らしく思っていたか、そういうことが後でしっかりと伝わる写真を撮りたいと思っている。
ポートレイトの場所も彼らにとって思い入れのある場所の方がいい。
この日はミーガンの実家でちょっとクラッシクなポートレイトと思い出のビーチ周辺で自然と二人が一体となったポートレイトを撮ることにした。
ちゃんとした靴を履いていても歩きたくないような草むらの中に入ってもらい、ウェディングドレスが泥やホコリだらけになり、スーツがしわくちゃになっても二人は良い写真を作れるよう僕の提案をなんでも受け入れてくれた。
写真はフォトグラファーの努力だけでは決して撮れないのだ、ということを改めて確認し、僕は二人に感謝した。






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さて、ここで問題です。
マイケルの趣味は何でしょう?
1、乗馬
2、チェス
3、ダイビング




答え




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3、ダイビング












また、また話はまったく変わるのだが、先日引っ越しをした。
何の準備もしないまま引っ越しの日を迎えてしまって大変なめにあってしまった。
引っ越しを手伝ってくれた料理人のコージは「今まで手伝った中で一番ひどい引っ越しだ」と何度も僕を責め、腰の悪い僕のために重たいテーブルや今まで撮ったネガやプリントがぎっしりと詰まった数々の段ボール箱を運んでくれた。
手伝ってもらっているという負い目がある僕は、延々と続く関西弁の責め苦に涙を堪えてじっと耐えた。
とりあえず寝る場所だけはなんとか確保したが、しばらく取材旅行に出るため、後数週間は段ボール箱の山と付き合うことになりそうだ。
引っ越しが趣味だという人がたまにいるが、僕にはどうしても理解できない。
あんなめんどくさいこと、どうして好きになれるのだろうか?
今まで住んでいた山の上から、今度はその山を降りたところに移動しただけなのだが、本当にもうこりごりだ。
新居レポートはいずれしようと思っている。
え、いらない?








しばらくブログの更新ができなくなりそうだ。
決してヤメたわけではないので、「タスマニアで生きる人たち」を忘れたらダメでチュ♡












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by somashiona | 2009-01-17 16:10 | 仕事

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