ギャビーは妊婦  前編




「私が妊娠したら、大きいお腹の写真、絶対撮ってね。約束よ」とギャビーに言われたのは随分前のことだ。
その後、6年くらいの年月があっという間に過ぎ去った。
今の幸せを掴むまで、辛い時間もたくさん味わったけれど、彼女はいつだって不屈の精神で前に向かっていった。
そして、ついに約束を果たす日がやって来たのだ。
予定日まであと2週間とちょっと、大きなお腹を撮るには最高の時期。

赤ちゃんが生まれたら、その子のゴッドファーザーになって欲しい、と彼女から言われた。
ゴッドファーザーと言えば、マーロン・ブランドかアル・パチーノ、そーだよな、ゴッドファーザーは僕だよな、、、。
「もちろんなるよ」と答えたものの、僕はその意味を分かっていなかった。
ゴッドファーザーにはマフィアなどシンジケートの大ボスという意味もあるが、名付け親、教父、洗礼親、後見人などという意味もあるらしい。
難しいことは分からないが、とにかく、生まれてくる子にとって、大切な人になるわけだ。
まだ生まれていないが、その大切な人としての初仕事がギャビーの大きなお腹を撮ること。
心してシャッターを切ろう。

彼女のパートナーであるフィルが仕事から帰ってくる前にスナップショット風の写真を撮り、フィルが帰ってきてからはストロボを使ったスタジオ風の写真を撮ることにした。

裸の写真がほとんどだったので(それがどんなに美しくとも)ブログでは発表できないが、その一部を僕の大切な思い出としてブログに残したいと思う。

はじめて母になろうとする時期の女性は美しい。
妊娠という男性には決して経験できない特別な時間を過ごす女性は神々しく見える。
自分のお腹の中にもう一人人間が入っているなんて、こんなことがあっていいのだろうか。
僕はソーマとシオナの出産に立ち会ったが、二回とも「神様、僕を男に生んでくれてありがとう」と声に出して言ってしまった。
僕にはあんなこと、無理だ、、、。
そのことを出産経験のある女性に言うと、あんな素晴らしいことを経験できない男性は可哀想だ、と言われた。
もし僕が女性で、もうすぐ出産を控えているとしたら、怖くて、怖くて夜寝られないと思うが、どういう訳かはじめて出産する女性は、その瞬間を怖さよりも楽しみにしている人の方が多い。
やはり、男性より女性の方が強いのだ。
それ以外考えられない。

ギャビーは大きなお腹を抱えてつい最近まで3ヶ月間もペルーのまわりにある、僕なら完全に高山病で苦しむような高度の山の中でトレッキングをし、ピラニアがいるかもしれないアマゾンの川で泳いでいた。
そしてホバートに戻ってからも、大きなボックパックにパソコンや仕事の道具を詰め、マウンテンバイクで自分のオフィスに通っていた。
お願いだから自転車だけはヤメてくれ、と僕は彼女の父親にでもなったような気持ちで頼み込み、ようやく車で通勤してくれるようになった。
これを強いと言わずしてなんと言おう?

今、ギャビーの写真を選ぶのに苦労している。
妊婦の写真といえば裸以外考えられない。
あの美しい妊婦の身体さえもブログに載せられないルールには少しがっかりしてしまう。
もし妊娠中の女性がいたのなら、プロにきちんと撮っておいてもらうことをお勧めする。
これはウェディングドレスを着ている写真以上に残す価値のある写真なのだから。


つづく。












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by somashiona | 2009-08-28 18:15 | 人・ストーリー

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