アクンデックの生活




アクンデックのファミリーポートレイトを撮った後、彼女がどんな生活をしているのか興味を持った。
それでさっそく家にお邪魔することになった。



彼女の家が僕の家から歩いて10分以内の場所にあるとは全然知らなかった。
大きな公園の横にある彼女のフラットは2階建てのツーベッドルーム。
家の中に入ったとき、室内の暗さに少し驚いてしまった。
小さな窓から差し込むわずかな光のラインの中にはうっすらとインセンス(お香)の煙が漂っている。
薄暗さをかき消そうとするかのように部屋のあちらこちらを装飾する黄緑色のソファーカバーやテーブルクロス、そして色とりどりの造花とインセンスの匂いのせいか、まるでどこか違う国に迷い込んだような錯覚を覚える。
ここは彼女と旦那さん、子供、そしてお姉さんの4人暮らしだ。
大人三人が住むにはかなり狭いスペースだと思った。
しかし、ボバートの町の中心部まで徒歩10分ほどの生活するにはとても便利な場所なので、家賃もそれなりの金額はするだろう。
僕の知るかぎりこのエリアの2ベッドルームフラットの相場は週に250ドルから350ドルくらいだ。

僕が訪れたとき、坊やはソファーですやすや寝ていた。
アクンデックは彼を2回のベッドルームへ連れて行った後、僕にアルバムを見せながら彼女の家族のこと、友達のこと、学校のことなどを色々と話してくれた。
ファミリーポートレイトを撮った時、彼女は誇らしげで、全身に輝くオーラをまとっていた。
この日僕が見たアクンデックは青いドレスを着た彼女とは違ったが、僕にはスエットパンツ姿の彼女も青いドレスの彼女同様素敵に映った。
これが僕たちの愛おしい日常だ。
光の射さない日常を嘆く人は多い。
何も特別なことが起こらず、面倒な雑用に追われ、淡々と過ぎていく日常。


それこそが幸せじゃないか?


写真を撮るため誰かの家を初めて訪れる時、自分が何にフォーカスを当てるべきか僕のメモリー不足の脳みそはフル回転する。
話をしなくては、安心させてあげなくては、リラックスしなくては、という思いと、時間は限られている、さあ、何を撮るんだ、何がこの場で出来るんだ、ここは何が一番輝いているんだ、という思いがせめぎ合う。

初めて訪れるアクンデックの家で、僕が出来ることはあまりないなと思った。
彼女の飾らない普段の姿を撮れれば、それでいいと思った。
2歳の子供を持つ19歳の黒人移民女性の日常の一こま、それだけで十分だ。
家の中は本当に暗かったが、あまり良く知らない僕を家に招き入れ、少し緊張している彼女の前で無神経にカメラのフラッシュを焚きたくなかった。

欲張るな、ほんの少しだけ写真を撮れればそれでいい、と自分に言い聞かせた。
















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by somashiona | 2009-09-30 21:16 | 人・ストーリー

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