篠山紀信とスペンサー・チュニックとシーシェパード




篠山紀信さんが公共の場でヌードを撮ったということで家宅捜索されたようだ。
許可を取らずゲリラ的に撮影を行ったようだが、線路や墓場などのロケーションも含まれていたようで、突っ込まれる要素が色々とあったようだ。
家宅捜索の後どうなるのか、その結果に関心がある。






僕がLAに住んでいた頃、ニューヨークのフォトグラファー、スペンサー・チュニックがストリートでゲリラ的にヌード撮影を行い逮捕されるシーンをニュースでたびたび見た。
ワゴン車の中で彼とアシスタント、そしてバスローブだけを身にまとったヌードの男女3〜4人がビジネス街の一角で周りの様子をうかがう。
そしてポリスがいないと「よし、いくぞ!Go, go, go!」というかけ声と共にモデルはフルヌードになり皆がワゴン車の外に飛び出す。
スペンサーはペンタッス6x7を手持ちで撮影するのだが、2、3枚でヤメとけばいいものを、フォトグラファーの悲しい性(さが)ゆえにあれも、これもとやりだしてしまう。
周辺を歩くスーツ姿の人たちは目が点になり、そのうちひゅ〜ひゅ〜と口笛を鳴らすものや、彼らに声援を送るものもでてくるが、そのあとにポリスがあきれ顔でやって来て、御用となる。
確か彼はこの撮影方法で5回ほど逮捕されている。
しかし、そんな彼も今ではマスヌードフォト(そんな言葉があるかどうかはわからない)の先駆者でありアメリカを代表するフォトグラファーの一人として人びとから尊敬されている。
世界各国のアイコン的ロケーションで何千人、時には何万人ものフルヌードの人たちを集め、壮大なマスヌード写真を撮るのだ。
このマスヌードをはじめた当初、彼は自分のポートフォリオを持って街に繰り出し、道ゆく人たちに写真を見せ、こんな写真を撮りたいので何月何日の何時にここに来てヌードになって欲しいと人びとにお願いしていた。
彼は、そう、こつこつと自分のやりたいことを積み上げていった。






話はまったく変わるが、クジラの問題を追いかけるとシーシェパードの話題に必ずぶち当たる。(話が変わりすぎ)
シーシェパードについて僕が最も驚くのは、僕の周りのほとんどの常識人たち(政治家、ジャーナリスト、教師、警察官、大工さん、医師、八百屋さんなどなど)たちがシーシェパードの行為に賛同しているということだ。
彼らが僕に言う決め台詞はこうだ。

「マナブ、反対、反対って叫んでいても物事は変わらないんだよ。本当に何かを変えるということは、すなわち戦うっていうことなんだ。それがどんな手段であってもね。そしてそれによって何かが変わり、それを人びとが認めたとき、その新たな変化が常識となるんだ」

この感覚、たぶん日本人には理解できない感覚だと思う。
なぜなら、この感覚が日本人の細胞にはないからだ。
一番近い感覚を持つのは坂本龍馬の時代を生きた一部の日本人かもしれない。
しかし、考えてみると海外のほとんどの国の歴史はこういう行動によって変えられてきた。
人びとは信念の為に戦い、多くの犠牲を払ってもそれを貫くことによって何かが変わると細胞の深い部分で信じているところがある。
じゃあ、法律は何のためにあるんだ!信念のために他の人間を傷つけてもいいのか!お前の考えはテロリストだ!インテリジェンスに欠ける!そんなの民主主義に反する!と僕を含めた多くの日本人は怒るだろう。
でも、これは理屈じゃないのだ。






The end justifies the means.
《諺》結果は手段を正当化する/結果良ければうそも良し/うそも方便

このフレーズ、日本に住んでいた時は「嘘も方便」と理解していた。
でも海外に長く住み、色々な国の人たちの考え方に接するうちに「嘘も方便」などという軽い言葉ではないのだと悟った。
今は直訳の「目的は手段を正当化する」が一番近い感覚だと思う。






篠山紀信 → マスヌード → シーシェパード → 明治維新 → 理屈じゃない → 目的は手段を正当化する






この理論展開を冷静に眺めると、自分が大学で論文を書くような仕事についていないことにホッとせざるを得ない。


















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上の2点はスペンサー・チュニックの作品














僕が大好きなオーストラリアの放送局SBSのニュースで扱われたスペンサー・チュニック
















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by somashiona | 2009-11-16 08:06 | 写真家

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