夏はキャンプで想い出つくり 前編




今、子供たちは夏休み真っ只中。
僕がこの子たちの年齢だった頃の夏休みの想い出といえば、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの家で(北海道十勝浦幌町)過ごしたあの時間だ。
当時の浦幌町は札幌と全然違い自然に溢れていた。
おじいちゃんの広い畑でイチゴをとり、山の中でクワガタを探し、近くの河原でたくさん泳いだ。
地元の子供たちともすぐに打ち解け、今となっては誰一人顔も名前も思い出せないが、彼らは都会っ子の僕に田舎ならではの楽しい遊びをたくさん教えてくれた。
もう一つの大切な想い出は家族で行ったキャンプだろう。
父親がキャンプに行くぞ、といいだし、しばらく使っていなかったキャンプ用品を物置から取り出す時点で僕はもう完全にウキウキだった。
キャンプならではのあのアルミで出来たコッヘルセット、寝袋、ロウソクが入る折りたたみ式のランプ、ひょっとすると布地だったのではないかと思える黄色いテント。
キャンプに行く前からもちろん僕は、家の中で寝袋で寝た。

この血を受け継いでいるのか、僕がボバートの新しい家に引っ越して以来、子供たちは自分たちの部屋にテントを張って毎週寝ている。
ベッドを入れようよ、と僕が言っても、テントの方が好きだと言って子供たちはゆずらない。
夜はテントの中でキャンプ用のランプを使って本を読んだりしている。
たしかに、それなりのムードはある。
でも、夏休みなのでそんな偽物のキャンプを子供たちに続けさせるわけにはいかない。






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タスマニアの南端の林の中に友人が土地を持っている。
海のすぐ近くだ。
その土地の中に大きなテントが建てっぱなしになっていて、しばらく使っていないので、もしよかったら行ってみるといい、と素晴らしいオファーがあった。
もちろん僕たちは車の中にキャンプ用品詰め込み、張り切って出かけた。
友人がかなり詳しく説明してくれたおかげで林の中のその土地にスムースにたどり着けた。
もし何も知らないでその林に入ったなら、突然のテント出現にさぞかし驚く事だろう。
何年間も使われていない大きなテントは思いのほか綺麗に、しっかりと建っていた。
テントにたくさん張り付いた虫たちの除去から僕たちは作業をはじめた。
出だしからテントの中でホワイトテールスパイダーという毒クモを発見してしまい、僕はかなり動揺した。
昆虫博士のソーマ曰く、オーストラリアの三代毒クモの一つだという。
オーストラリアの三代毒クモってなんだ、、、たぶんナンバーワンはレッドバック・スパイダー。






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ナンバーツーはきっとシドニーファナルウェブ・スパイダーだろう。






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そうなるとホワイトテールはその次に怖いという事か、、、(汗)。






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これは始末しなければと戦いのための棒切れを探しているうちに、僕たちはそのクモを見逃してしまった、、、テントの中で、、、。
実は僕はクモが大の苦手。
でも子供たちの前では出来るかぎり平静を装うようにしている。
クモも見方によればきっと素晴らしい生き物で、カブトムシやクワガタ、バッタや蝶と同じはず。
いや、同じように扱える人になって欲しい。
僕のようにクモに恐怖心があるあまり、例えばこの時のキャンプのように3日間びくびく怯えながらテントで寝なくてはいけない人間になって欲しくないのだ。
これは完全に弱点であり、アウトドアの素晴らしい体験に水を差すことになる。






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この土地、もちろん電気も水道もトイレもない。
キャンプが苦手という人にその理由を聞くとほとんどの人がトイレと虫が不快だからだという。
日本人の友人とブッシュのなかを歩いていた時、その話になって彼が人生の中で一度も野外でうんちをした事がないというのを聞いて、僕は死ぬほど驚いた。
僕の驚きようを見て彼もまた驚いていたが、彼曰く(匿名希望の料理人コージ君)そんな人は世の中にたくさんいるらしい。
僕の妹はなどは外に出ると決まって催すタイプで、周りに人が歩いていてもしゃがめるタイプの人間だ。(すまぬ、妹!)
テントの周りで子供たちと相談し合い汚染エリア(トイレエリア)を決めた。
穴が掘れる場所で、お尻に当たるチクチクする草がなく、ヘビがいてもすぐ分かり、テントから近いが死角になる場所。


「私は12匹も来たわ」「へ、へ〜んだ、僕なんて軽く14匹は来たもんね〜」子供たちがそんな話をしている。
何の話か聞いてみると、うんちの後、寄って来たハエの数だという。
どっちのうんちの方がハエにとって魅力的か競い合っている。
お願い、競い合うなら何か違う事にしてちょーだい。
子供たち曰く、キャンプ場の汚いトイレより、外の方が気持ちがいいらしい。
たしかに、一理ある。
「Nature is calling」英語ではトイレに行くという意味がある。







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この土地の近くにはまったくタイプの違うビーチがいくつかある。
今回はスノーケリングをたくさんしよう、と僕たちは張り切っていた。
僕は海の遊びにまったく自信がないので、初日は足のつく深さの安全な海で子供たちとスノーケリングの訓練をした。
とても暑い日だったがそれでもタスマニアの海の水はとても冷たい。
シオナは45分ほどでギブアップ。






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僕は1時間15分、そしてソーマは2時間半ほど海の中にいた。






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どれくらいの大きの魚を見たのか説明するソーマの眼はいきいきと輝いていた。
こういう顔を見ると、色々準備をしてここまで来てよかったと思う。






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子供たちにとってキャンプは仕事を分担して、いろいろな事を学ぶ場でもある。
日本のアウトドア雑誌などに紹介されるキャンプの料理はかなり凝ったものが多いが、水も電気もないアウトドアでは「シンプル イズ ベスト」。






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パスタ、とくにショートバスタはキャンプの必需品だ。
短い時間で調理でき、一皿で済むもの、キャンプの料理はそうありたい。






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デッキの上に置かれたソファーで美しい風景を見ながらのディナー。
こんな贅沢なことはない。
食べたら洗う、誰が洗う、作らなかった人が洗う、ということでシオナが洗い物係。






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いかに少ない量の水で洗うか、ここがポイント。
3日間のキャンプのために34ℓの水を車に詰め込んだ。
キャンプの間、毎日かなり暑かったのでたくさん水を飲んだこともあったが、それでも結果的に用意した水は足りなかった。
水はとても大切だ。
なので食器洗いのすすぎなど、しなくてもいいくらいの気持ちでいないといけない。(僕は嫌だけど)






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子供たちがあと片付けをしている間、僕はソファに座り、綺麗な夕日をみながらコーヒーを飲む。
う〜ん、たまらない。
この時間は写真のゴールデンタイム。
でも、カメラはテントの中に置いて子供たちと話をすることにした。
子供たちの夏休みだし。






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キャンプに欠かせないもの、それは火だ。
残念なことに国立公園などの素晴らしい自然の中にあるキャンプ場は焚き火禁止のところが多い。
たしかに、キャンプに訪れる人たちがあちらこちらで毎晩キャンプファイヤーをしていたら景観も損なわれるし、ブッシュファイヤーが起こる可能性も高くなるだろう。
それでも、キャンプの夜は火を見つめながら過ごしたい。
なので出来るだけ火を使ってもいいキャンプ場をいつもは選ぶようにしている。
今回の場所はキャンプ場ではないので火を使えるが、ブッシュの中なのでかなりの注意が必要だ。
寝る前の火の始末に予想以上の水を使ってしまった。

火を見つめていると本当に心が休まる。
人間が洞穴で暮らしていた時代から毎日毎日繰り返しやってきたこの行為、全ての人の細胞の片隅に記憶として残っていることだろう。
火を見つめる子供たちもとても楽しそう。
いろいろな形の木や枝を火の中に放り込んだり、かざしてみる、たったそれだけの行為を繰り返すだけなのになぜか飽きない。
テレビ画面の何十倍も子供たちを虜にする。










後編に続く








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by somashiona | 2010-01-21 13:57 | ソーマとシオナ

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