シンパシー(Sympathy) と エンパシー(Empathy)







似たような二つの単語。
オージーの人たちに「この二つの言葉の違いは何?」と聞くと、「同じ意味だよ」答える人がいるほど、この言葉は似ている。
僕が常日頃お世話になっているアルクの英辞郎でその意味を調べてみると、

sympathy(シンパシー): 共感、同情
empathy(エンパシー): 共感、感情移入、他人の気持ちや感情を理解できること

こんなふうに書かれている。
え、やっぱり同じ?

オーストラリアの医療や介護の現場ではこの言葉の違いについての明確な答えをそれぞれのスタッフが持っていることを期待される。

地震や津波、または事件、事故などの被害者が家族を失い、泣いている顔がテレビに映し出されると多くの人は深く同情するだろう。
もしも自分がこんな目にあったら一体どうするだろう、立ち直れるのだろうか?と胸を痛めるはずだ。
ここまでがシンパシーのエリアだと僕は理解している。
ここまではほとんどの人が普通に持つことが出来る感覚だ。

僕が思うエンパシーの領域はここからはじまる。
同情し、共感したあとそれに対して自分がどういう反応をし、どんな行動をとるかというエリアだ。

最愛の人を亡くした人に対して「あなたの気持は良くわかります」と言って何になるだろう?
殆どの人は「あんたに私の気持ちがわかってたまるものか!」と思うだろう。

一緒においおいと泣こうか?
僕はついこれをやってしまいがちになる。
「もう泣くしかないじゃん」と悲しんでいる本人以上に泣いてしまうことさえある。
しかし、できれば悲しんでいる人と自分を一旦切り離して、「この人のために自分は何をするべきか」を考えたいところだ。
医療の現場、介護の現場で仕事として傷ついた人と係り合う人たちにこの能力は欠かせないだろう。

実は、人物写真を撮る時もこの「エンパシー」の能力が問われると僕は思っている。
不衛生な家の中でドラッグに溺れている人のドキュメンタリーを撮っているとき、同情や共感する気持ちはもちろん大切なのだけど、その気持のままで撮っていては、やはり写真として活かされるものにはならないと思う。
一歩被写体から引き、この悲惨な状況はどうすれば改善されるのか、この人の何を撮れば、たとえこの人が救われなかったとしても、あとに続く人たちを止められるか、そこまで考えて行動を起こすべきだと思う。
ドキュメンタリーを目指す人で路上生活者や体の不自由な人たちのスナップをかき集める人が多いのだが、これでは撮り逃げだと思う。
「ねえ、とりあえずさ、一緒に病院に行こうよ、僕の車で連れていってあげるからさ」みたいな関係からスタートする方が、写真も、被写体にとっても、自分にとっても、いい方向に転がることが多い。

子供たちにはぜひエンパシーを持てる人間として育って欲しい。
エンパシーを持つためにはやはり基本的に自分じゃない誰かのことを深く理解できるシンパシーの能力が必要だろう。
深いシンパシーの能力はどのように育てるのだろうか?
これは「想像力」に深く関係すると思う。
テレビで泣く人を見て、その人が握り締めている拳の強さや、肩の震えを感じるくらいの想像力。
まずは自分の心が強く揺さぶられないと、なかなか次の行動には結びつかない。
強い想像力はどうやって養うのだろう?
これはやはり、月並みかもしれないが、子供の頃にたくさん自然と接して純粋な感動を得ること、驚くこと、怖い思いをすること、そして、その時に自分の隣にいる兄や妹、父や母、友人たちもまったく同じ驚きや恐怖を感じているんだと分かること、そういう生の体験の数が後に強い想像力を創り上げてくれるのではないだろうか?

あ、こういう話をしだすと止まらなくなるので、今日はこのへんでやめておこう。






エンパシーとシンパシー似ているが違う。

前回の僕の記事でかいた「マス・スナ」、これを「マス・スマ」と理解している人が多いようだ。

「マス・スナ」はマスターベーション・スナップショット。
「マス・スマ」はマスターベーションをするSMAPのメンバー。

似ているが違う。



「オナ・スナ」と覚えてしまった人、意味的には似ているのだけど品格に欠けるのでこれも違う。

世の中、面倒なことばかりだね。










シンパシー(Sympathy) と エンパシー(Empathy)_f0137354_1952564.jpg











シンパシー(Sympathy) と エンパシー(Empathy)_f0137354_1953965.jpg







おじさんも悩んじゃってます。










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シオナも悩んじゃってます。










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by somashiona | 2010-11-25 20:02 | デジタル

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