スケッチでアートな気分 #2




子供たちとの協議の結果、記念すべき第一回目のスケッチ旅行はホバートから時速110キロメールで北に向かって車を飛ばし約1時間20分の地点にある小さな町、オーツランズを目指すことに決まった。
この小さな町のランドマークは小麦粉を製粉するための風車。
しかし、僕達アーティスティックな親子はこの町に来たのなら普通は絶対描くだろう被写体には見向きもしない。
そう、自分のアンテナを信じるのだ。










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この町に足を踏み入れたとたん、ソーマの表情が変わった。
うん、本気モードだ。
このまま大人になったら、将来は金剛力士様になるかもしれない。
小さな町をぐるりと一周した後、子供たちは古いガソリンスタンドの跡地に腰をかけ、どうしてその被写体が絵になると思うのか僕にはまったく理解出来ない平凡な古い家をスケッチしはじめた。
真剣に獲物を探していた割にはあまりにもそっけない被写体だったのと、久しぶりの休日にカメラを持って歩いている嬉しさから、僕は子どもたちと一緒にスケッチをする気にはなれず、この町のスナップショットを撮りはじめた。










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この町はアンティークでも有名で、小さな町の中に数件あるアンティークショップからはよく掘り出し物が出るらしい。










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気ままにスナップショットを撮りながら幸せな気分に浸っていると「一緒にスケッチするって言ったじゃない!」と子供たちからクレームが入り、僕も少し描いてみた。
いやぁ、正直言って、もっと描けると思っていたのだけれど、スケッチブックのまっさらな厚手の紙を前にするとなんだか緊張してしまい、ぜんぜん鉛筆が動かない。
いや、本当に動かない。
目で見ているものがまっすぐ鉛筆に伝わらない。
屋根の煙突がとんでもない大きさになったり、後ろの家が前の家より大きくなったり、それはもうメチャクチャ。
面白いのは3人が同じ場所に座り、同じものを見ているのに、スケッチブックの上に描かれるものが大きく違うのだ。
僕の目はレンズで言えばフルサイズのカメラの35ミリ感覚、シオナは50ミリでソーマは135ミリから200ミリといった感じ。
彼らの絵のほうが目の前の風景の中から特に描きたいものを素直に切り取っているが、僕は漠然と見えているものをすべて描いている感じ。
カメラのファインダー越しに被写体を見るよりもっと、もっと、見つめ続ける。
見つめ続けると次第に被写体に感情が入っていき、何が描きたいかもおぼろげにわかってくる。
こういう経験ははじめてだ。
うん、スケッチ、おもしろいぞ。
子供たちはもう完全にアートモードに入っていて、描きたいものを描き終えると、すぐに場所を移動し、どこでもお構い構わず座り込み、スケッチをはじめる。
僕は移動のたびにカメラでスナップを撮りはじめ、スケッチモードに入りきることが出来ない。
ビデオカメラと写真のカメラの両方を持っていい絵を手に入れようとしても両立しないように、スケッチをするときはカメラを持つべきでないのだろうが、やはりそこはどうしても、、、、涙。
最後に町の公共施設らしき古い建物を三人でスケッチし、この町を離れることにした。










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かなり集中していたので僕も子供たちもクタクタだった。
帰り道、ボースウェルという小さな町でもスケッチをする予定だったが、子供たちはもう力が残っていなかった。
僕も少しだけスナップを撮って子供たちが住むニューノーフォークへと向かった。










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お腹がペコペコ状態で夜の8時頃にニューノーフォークへたどり着き、チャイニーズレストランで遅い夕食をとった。
子供たちはご機嫌で中華料理を突っつきながらその日のスケッチについてああでもない、こうでもないと話に花が咲いた。
この日のことをきっと彼らは長く覚えているに違いない、そんな気がする一日だった。













つづく




















予想以上に難しかったスケッチ。
建物を2、3軒描くのにも骨が折れるのに巨大な街全体をカメラもビデオも持たずヘリコプターに乗って空の上から眺め、完全に紙の上に再現できる男がいる。
その名もThe living camera(生きたカメラ)、スティーブン・ウィルシャーさん。






















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by somashiona | 2011-01-23 22:39 | ソーマとシオナ

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