ソーマの情熱







久しぶりのブログ更新だ。
ここのところブログに時間をつぎ込む余裕が無い。
仕事以外のことをじっくりと見つめる余裕が無い。
これは良くない傾向だ。
久しぶりに何かを書こうとすると思考の配管が詰まってでもいるように錆びた赤い水がちょろちょとでるだけだ。
こんな時は、子どもたちの話をするに限る。
彼らのことなら、いくらでも話したいことがある。






息子のソーマは今11歳。
日本の学校制度に当てはめると小学校6年生だ。
ソーマにはいつでも情熱を注ぎ込んでいるものがある。
たぶんそういう性格が形成されるきっかけとなったのは、多くの子供たちが通る道、恐竜にハマったことだろう。
5歳くらいの頃からとにかく彼の世界は恐竜一色だった。
恐竜のことが知りたくて本を沢山読み、外に行けば土を掘り起こし(恐竜の化石発見を夢見て)、車に乗れば5分に一度僕が運転している車の速度を聞き(本に書かれている恐竜の走る速度を体感したいから)、誕生日やクリスマスプレゼントはとにかく恐竜に関わるものを欲しがった。
女の子の世界はよくわからないが、男の子は物心ついたときには恐竜、昆虫、動物などの追いかける「ウェット派」と列車や機関車、車やトラック、ブルドーザなどの作業用車両に惹かれる「メタル派」に分かれる、という話をどこかで聞いたことがある。
僕は間違い無く「ウェット派」だったが、ソーマもどうやら同じ系統をたどっているようだ。
ここ2年くらい前から彼が情熱を注いでいるのは料理。
とくにスイーツにハマっている。
もう随分前から子供たちが僕の家に来るときは食事の準備のたびに彼らに強制的に手伝いをさせてきた。
最初は勿論ぶーぶー文句を言っていたが、今では僕たち親子の間をつなぐ大切で楽しい時間になっている。
手伝いをさせ始めた時は床やテーブルを汚すし、普通に作る2,3倍の時間がかかるし、怪我ややけどの心配をしなければならないしで、やきもきすることが多かったが、今は彼らのおかげで料理は早くできるし、片付けもすぐに終わるし、本当に助かっている。
ソーマが作るスイーツに関して、僕はまったく関与していない。
何から何まで彼が一人で調べて、必要なものを用意し、妹のシオナを上手く誘導して時々手伝いをさせている。
新しいスイーツに取り組み始めると同じものを何度も何度も作る。
例えば土曜日にマーブルケーキを作り、日曜にもまったく同じものを作るというのが何週か続くのだ。
家の中はマーブルケーキだらけになり、僕のダイエットの計画も音を立てて崩れる。
ある意味もったいない作り方だけど、何かをはじめたのならとことんやった方がいいと僕は考えているので小麦粉、バター、砂糖、タマゴの消費量が異常なほど増えても文句は言うまいと決めている。
彼のこの趣味が役立つこともある。
週末、パーティなどに誘われるとソーマの手作りケーキを持っていく。
とても喜ばれるし、みんなが美味しいといって食べてくれるときのソーマの顔はかなり満足気だ。
常に料理のことを考えているらしく、本屋さんに行っても彼が貼りつくコーナーはもはや恐竜のセクションではなく、クッキングのセクション。
今オーストラリアは日本のバブルの時のようなグルメブームでテレビ番組も料理に関するものが多いし、本屋さんのクッキングのコーナーは以前より格段に広くなっている。
僕もソーマ同様、作ることも食べることも大好きだ。
彼にメキメキと腕を上げてもらい、近い将来は僕たちが食べる食事の8割を彼が担当するというのが理想。むふふ。早くジェイミー・オリバーくんになりなさい。

実を言うと、今子供たちは札幌にいる。
3週間僕の母(子供たちのおばあちゃん)と過ごしている。
日本での一番の楽しみは「日本食」と11歳の彼はおやじのように断言していた。(おばあちゃんに会うことだと言いなさい)
日本滞在、残すところあと1日だけど、最後の最後まで美味しいものを食べつくしてほしい。
タスマニアで留守番をしているダディの分まで、、、(悔し涙)。













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ソーマ、11歳の誕生日。ダディからのプレゼントはご覧のとおり調理器具。ソーマからのリクエストでした。翌月のクリスマス「ダディ、僕は木でできた分厚いマナ板が欲しい」ということで、やはり調理器具。本人はかなり嬉しそう。








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僕は英語で書かれたクッキングブックを読んで料理を作ると90%以上の確率で失敗する。
料理の説明文は必ず現在形でとても短いセンテンスなのだが、短いだけに一語の意味を取り違いただけで大失敗を招く。この文章のニュアンスを読み取る難しさはソーマにとっても同じらしく、作る前に何度もかなり慎重に読む。








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作業をはじめるとかなり真剣モードなので、親といえども横から茶々を入れてはいけない。








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あとはオーブンに入れるだけ。笑顔がもどる。








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ちょうどいい焼き加減。








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ついでにポテトスープも作る。
手作りポテトスープは簡単で、冷えても美味しい。








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ポテトスープとマーブルケーキの出来上がり。
マーブルの模様が上手く出ていず、ソーマは不満気、、、。








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翌日の日曜日に再挑戦したマーブルケーキ、今度はうまくいった。








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パーティにソーマの手作りケーキを持っていく。
ソーマにとってはある意味晴れ舞台。笑
作った料理を美味しいと言って食べてくれる瞬間は、大人も子供も、やっぱり嬉しいもんだ。








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本屋に入ればクッキングのコーナーへ直行。
料理本の種類はどこの本屋でも豊富だ。
ドナ・ヘイの本はいつでもいい感じ。








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なんどもつくり続けたマーブルケーキ、どうやら上級編に突入したようだ。
ソーマが料理を始めるときはいつでも一人で静かにキッチンに入り、一人で黙々と作業を続ける。
別に将来料理人にならなくてもいいけど、こういう集中力は必ず何かの役に立つと思う。








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彼の料理熱に応えるように母親が新しい調理器具をプレゼントした。
ミックスマスターとソーマは呼んでいるが、商品名なのか、この手の調理器具の総称なのか僕にはよく分からない。知っているのはかなり高価なものだということだけ。
「ダティ、これ使うとねドウ(生地)の質がぜんぜん違うんだよ!」
確かにぜんぜん違うんだけど、この機械の後バター、砂糖、小麦粉の消費量が俄然増えた、、、。








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ソーマが料理をしている最中、シオナは何をしているのかというと、、、








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シオナも兄のソーマと同じだけダディの料理の手伝いをしているのだが、彼女は料理にまったく興味がない。
料理はクリエイティブな作業だけど、子どもにとっては理科の実験の要素の方が強いのかもしれない。
シオナはアートが好きだけど、理科の実験には興味がないタイプ。
ソーマの料理中はiPod Touchに熱中。
「シオナは料理しないの?」と聞くと「さっきからやってるもん」と答える彼女。
iPodを覗き込むと、、、








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まあ、間違ってはいない、、、。








料理に興味がないシオナが必ずソーマのもとへ駆けつける瞬間がある。
それは、、、








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料理が一段落してボールやヘラを洗う前、まるで道端に落ちている溶けたキャンディに群がるアリのようにペロペロ大作戦がはじまる。
これって、楽しいんだよね。
しかし、人生、美味しいどこ取りをして生きていけるほど甘くない。








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ソーマはゴミを外に捨てる条件を忘れずにシオナに与える。
洗濯バサミを鼻に付けてその条件に従うのが、シオナのささやかな抵抗。








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新作、どうやら見た目は上手くいったよう。








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フォトグラファーの息子としては自分の作品は忘れずに写真に収めないといけない。








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試食会はシオナの厳しい評価を受けながら、厳かに行われる。








材料たくさん使ってもいいから、美味しいものたくさん作ってね、ソーマくん。














子供たちの日本滞在の様子は妹のブログ「ただ歩いてゆく旅」、妹のパートナー、フミさんの「歩き人ふみの徒歩世界旅行」
でたっぷり楽しませてもらった。
皆さんもよかったら見てちょうだい。


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by somashiona | 2011-06-14 21:35 | ソーマとシオナ

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