念願かなってレーシック、だけど、、、




僕は視力がかなり悪い。
裸眼では右目が0.05で左が0.04だ。
いや、だった。
実は今年実家へ帰ったときに思い切ってレーシックの手術を受けた。
写真を撮る人なら特に分かると思うが、メガネをかけての撮影はデメリットが多い。
僕は利目が左目なのでこっちの目でファインダーを覗く。
ファインダーを顔にかなり強く押しつけて写真を撮るので、メガネの左側のレンズは1年で傷だらけになる。
カメラのフォーカス(ピント)はカメラ背面の右上についているボタンを右手の親指で押して使う。
右手の親指の関節が常にメガネの右側のレンズに当たるので、この眼鏡のレンズは常に汚れで曇っている。
雨の日、湿度の高い日などメガネの曇ったり汚れたり水滴が付いているレンズのせいで被写体が良く見えない。
いや、見えないでは済まされないのだが。
絶好のシャッターチャンスを捉えた写真がピンぼけだった時など、心のなかでつぶやく、「ああ、メガネさえかけていなければ」と。

アンセル・アダムスもヘルムート・ニュートンもエリオット・アーウィットもジョセフ・クーデルカも木村伊兵衛だってアラーキーだって、お前の好きな写真家はみんなメガネをかけてるじゃないかって?
あれ、でへへ。

とにかく、写真を撮るのにメガネは邪魔な存在なのだ。
毎年メガネを買い替えないとならないので、次は絶対にレーシックを受けようと心に決めていた。
ちなみに、コンタクトレンズも何度か試してみたが、ドライアイのため結局いつもドクターストップがかかった。
母親や妹にレーシックのことを話すとものすごい剣幕で反対する。
パートナーのフミさんと共にすでにレーシックを受け、心の底からその結果に満足している妹でさえ、なぜか反対するのだ。
「お母さん、大丈夫。今はね、色々と技術も進んでいてかなり安全なんだら」というと「お兄ちゃん、私はね、そんなことを心配してるんじゃないんだよ。あんたのその特徴のないのっぺりした平らな顔からメガネを取ったらいったい何が残るっていうの?」
がぁ~ん!実の母がお腹を痛めて生んだ息子に言う言葉か!
妹に「お前はどうして反対するんだ」って聞くと「お兄ちゃんの顔はやっぱねぇ、メガネがないとシャキッとしないと思うんだよね、、、」
がぁ~ん!妹よ、僕たち兄妹の顔がそっくりだということを忘れたのか!
その言葉、そっくりそのまま熨斗(のし)を付けて君に返すぞ!

そんな訳で母や妹(フミさんも心なしか母親たちの意見に傾いていた気がする)の反対を押し切って僕は手術を受けた。
臆病者の僕は体中かちんこちんになるほど緊張したが、手術はあっという間に終わった。
翌日検診、3日後の検診、1週間後の検診までにはしっかり目を回復させるんだ、と強く心に誓ったのは美人ぞろいのクリニックのスタッフの方々の姿を心にしっかりと焼き付けたかったからだ。
ん、これはこのクリニックの戦略か?
結局、最後に受けた1週間検診の時もまだ磨りガラス越しに世界を見ている感じだったが、オーストラリアへ帰らないといけない。
先生の「大丈夫、時間が経てば徐々に見えるようになりますから」の言葉をお守りに飛行機に乗り込んだ。


手術を受けてからもう一ヶ月以上経つ。
そして、僕の目はまだボケボケ、、、。涙
日中の眩しい光の中ではサングラス無しでは歩けず、夜の車の運転はハロー・グレア(屈折矯正手術の合併症のひとつで夜間の照明がギラギラして見えたり、その周りに光の輪のようなものが見える現象)で夢のなかのよう。
ドライアイもひどく、10分毎に目薬をささないと辛い状態。
さすがに心配になってホバートの眼科へ行き、ドクターに診てもらうと「フラップ(剥がした角膜)は綺麗についてますねぇ。角膜の傷もないし、順調な回復ですよ」と涼しげな顔でいう。
「えっ、だってボケボケなんですよ、ドクター」と僕が言うと「まだね、君の脳が新しい見え方に慣れていないんですよ。大丈夫、時間が経てば徐々に見えるようになりますから」
またこのセリフか!
まあ、でも、人間は年を取ると「時間が解決するのを待つしかないときもある」ということを学ぶ。
焦ってもダメなときはダメ。
早くスッキリ見えるようにならないかなぁ、、、。

あっ、そうそう、恋が進展しそうな人と一夜を共にする可能性のある人はレーシックちょっと待ったほうがいいかも。
手術後はウルトラマンのような顔で寝なくちゃいけないからね。
妹、「え~っと、今晩のウルトラマンのデザインは~」とか言いながら僕の顔にテープを貼り付け、僕をオモチャにする。
兄の無言の思いがテレビのテロップに現れている。





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by somashiona | 2011-12-07 13:28 | デジタル

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