折り紙に首ったけ



今年の6月、子供たちは母親と一緒に日本へ行き、僕の母であり彼らのおばあちゃんが住んでいる僕の実家札幌で3週間を過ごした。
色々な経験をして、たくさんの刺激を受けたようだが、ソーマにとって一番インパクトの強い体験は折り紙だったようだ。
僕の妹はパートナーのフミさんと共に旅をしているのだが、子供たちが日本にやってくるということで、一度旅を休み、札幌の実家まで会いに来てくれた。
フミさんは折り紙の名人で旅先でお世話になった人たちに心を込めて折った折り紙を渡す。
この名人から子供たちは折り紙を学んだらしい。
その模様はここで

タスマニアに戻ってからも折り紙の熱は冷めず、鶴、蛙、カブト、紙ふうせんなど基本的なものをつくり続けていたが、ネットやYouTubeから情報を入手し作るものがどんどん進化していった。
ある日、自分の作った折り紙2点をきちんと写真に撮ってくれないかとソーマが僕に頼んできた。
なんでまた、そんな写真が必要なのかと彼に尋ねると「あのねダディ、僕、ワールド折り紙大会にこの2点を出展するんだ」と答える。
「なんじゃ、それっ?」と僕。
「世界の折り紙愛好家たちの大会で、今年のお題は”爬虫類”なんだ。何かを見て作るんじゃなくて、自分のオリジナルの爬虫類を作ってその出来栄えを競うんだよ」というので、とりあえず彼が持ってきた金とオレンジの蛇のような龍のような得体のしれない折り紙作品を撮って彼にデータを送った。










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とにかく、今彼は寝ても覚めても紙を折っている。
頭の中の80%は折り紙のことで一杯だ。
動物や乗り物など具体的に形のあるものではなく、なんと言えばいいのだろうか、カタチがあるようで形とはいいずらいタイプのモノをただただ折り続けている。
一つのものを作り上げるのに、3時間や4時間ぶっ続けで紙とにらめっこしていることなどざらだ。
出来上がったものを折りたたんだり、ひっぱったり、開いたりしては、唸ったり、首を傾げたりしている。










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はっきり言って、僕は折り紙の面白さがまったく分からない。
それはまあ、一応日本人なので、過去に鶴や手裏剣くらい折ったことはあるが、未だに何も見ないでそれらを作ることはできない。
そもそも、子供の頃から簡単なプラモデルの設計図(作り方の説明)を見ただけで具合の悪くなった僕からすれば、彼が眺めている折り紙の作り方の本などちょっと覗いただけで目眩がするタイプの代物だ。
「ソーマ、折り紙のいったい何が楽しいんだ?」と彼に聞くと「ダディ、折り紙はね、数学なんだ」とソーマは真顔で答える。
僕はすかさず「じゃあ、なおさらつまんないだろ!」と子供相手に大人げない反応をしてしまう。
「ダディ、知ってる?人工衛星の太陽電池パネルも車に付いているエアバックも折り紙なしでは完成しなかったんだよ。折り紙はね、突き詰めるととても実用的なものにもなるんだ」とソーマ。
「ふ〜ん、そんなもんかねぇ、、、」と冴えないダディ。










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そんな彼の折り紙が母親の絵の管理をしてくれているギャラリーのオーナーの目にとまったらしい。
母親の絵が売られているギャラリーでソーマの折り紙作品が売られることになり、さっそく「ORIGAMI TASMANIA」という自分のブランドを彼は立ち上げた。
そしてなんと、着実に売上を伸ばしている。
彼を家に送る車の中で僕は猫なで声で聞いてみる。
「ソーマくん、今週も何点か売れたのかい?」
「うん、今はね、クリスマスが近いから速いペースで作品がなくなっているよ。もっとたくさん作らないとダメなんだ」
「ふ〜ん、それでお金は順調に貯まってるの?」
「うん、いい感じで貯まってるよ、ダディ」
「ダディさ、車の5年ローンを組んだばかりだから、二人で協力して返済しようか」と言って彼の方に左手をかけると「ダディ、このお金でね、僕は価値のあるコインをもっと収集して今貯めているお金をもっと膨らますんだ。だから、ダディも自分で頑張ってね!」と言って今度は彼が運転している僕の左肩をたたく。
「ちぇっ、お前はまったく冷たい息子だよ」と僕。










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by somashiona | 2011-12-12 22:34 | ソーマとシオナ

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