田舎のファッション




去年の秋、とにかくどこか遠くへ行きたい病が発症してしまい、居ても立ってもいられなくなった。
学生の頃ならば、「ああ、網走で海を見ながらコーヒーを飲みたい」と思えば札幌から400km、躊躇することなくバイクを走らせたし、「函館青函連絡船のデッキで潮風にあたりたい」と思えば授業があろうが、ガールフレンドとデートの約束があろうが、その日のうちには思いを実現していた。
当たり前なのかもしれないが、大人になってからはそういう突発的な行動をなかなかとることが出来ない。
まるまる一日、自分だけのために使える日など一ヶ月のうちにどれだけあるだろう?


とにかくどこか遠くへ行きたい病が一度発症すると、落ち着きがなくなり、白昼夢に身を委ね、もう大人のしての身の振る舞い方など、どうでもよくなってしまう。
じとじとと雨が振り続ける週だったが、車に寝袋と食料、そしてもちろんカメラを突っ込み、とにかく北へ北へと車を走らせた。
目的地は決めていない。
遠くへと言っても、2、3日後にはまた日常に戻らなければならなのだ、タスマニアの中で行ける場所などせいぜい限られる。
今いる場所から少しでも遠くへ、それだけでいい。

車のワイパーが雨滴を払いのけるリズムが毎日の張り詰めた気持ちを徐々に溶いてくれる。
4時間走り、まったく馴染みのない小さな町の公園のベンチでコーヒーを飲む。
雨脚は弱まったがまだ霧雨が降っている。
公園には子供も子犬も野良猫もいない。
しっかりと雨を含んだ手入れされていない芝生のせいで、僕のトレッキングシューズはびしょ濡れだ。


さらに4時間車を走らせる。
タスマニアの北西部。
この辺りは鉱山で人々が生きているエリアだ。
おそらく昔は栄えていたのだろう、町のメインストリートに立つ建物は歴史を感じさせる立派なものが多い。
しかし、月曜日だというのに、メインストリートで人っ子ひとり見かけない。
店も閉じているのか開いているのか定かでなく、まるでゴーストタウンのようだ。
手編みのセーターやベスト、そしてアンティークというよりはジャンクと言ったほうが正確だと思えるお店が並ぶ中でひときわ目を引くマネキン人形。
原色の服を身にまとった彼女たちは、真っ直ぐに誰もいない通りを見つめてる。
道南にある小さな漁業の町で生きていた高校生の頃、僕の人生のバイブルは雑誌「メンズクラブ」「ポパイ」「ホットドックプレス」だった。
あの漁業の町で売られている服を見るたび、一刻も早くこの町を脱出してやる、と繰り返し自分に言い聞かせた。
このタスマニア北部の小さな町に住むティーンエイジャーたちも、このマネキンを見て同じようなことを考えるのだろうか?










f0137354_14354053.jpg











f0137354_1436272.jpg











f0137354_14375168.jpg











f0137354_14381047.jpg



















久しぶりに「人気ブログランキング」参戦。
目標は1位だ。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


おっ、お、おぉ〜、只今2位!皆さんの本気のポチッを感じます〜!ホントに感じます〜!いや〜、毎日に張りが出るなぁ〜。



私も若かりし頃は都会の生活に憧れました、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!










by somashiona | 2012-01-07 14:45 | デジタル

<< previous page << ソーマのフォト101 | 女心とタスマニアの空 >> next page >>