映画だ!タスマニアだ!「ハンター」だ!







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このブログ「タスマニアで生きる人たち」で、この映画「ハンター」を紹介しないわけにはいくまい。


オーストラリア人の原作、オーストラリア人の監督、そしてオールタスマニアロケで作られたこの映画は撮影の間も、公開後も、もちろんここタスマニアで話題になっていた。
主演はウィレム・デフォー。
戦争映画の傑作、オリバー・ストーン監督の「プラトーン」でのラストシーン、大勢のベトコンたちに追われ両腕を天高く上げ死んでいく彼の姿を忘れられない人は多いだろう。










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世界中で上映反対運動が巻き起こり、問題作となったマーティン・スコセッシ監督の「最後の誘惑」でイエス・キリストを演じた彼の演技も素晴らしかったが、割と最近の映画、スパイダーマン・シリーズのグリーン・ゴブリン役も上手くハマっていた。
そんな彼がこの小さな島タスマニアに来て映画の撮影をしているのだから、話題になって当然だ。
タスマニアでの試写会の模様もウィレム・デフォーが地元の新聞の一面を飾っていたが、その頃僕はとても忙しい時で(ブログを長く休んでいた頃)まったくこの映画の話題について行ってなかった。


で、先日、やっとこの映画を観た。
バイオ企業から絶滅されたと言われているタスマニアタイガーの生体サンプルを取ってこい、と依頼された元傭兵のウィレム・デフォー。
大学の教授(もしくは研究者)と身を偽り、単独タスマニアの山に入り、タスマニアタイガーを探しはじめる。
山にこもるためのベースキャンプとして使わせてもらっている家には病気がちの母親と幼い子供が二人、この子供たちの父親もやはりタスマニアタイガーを探しに山に入り、そのまま行方不明になっている。
孤独を愛するこの男と二人の子供たちの間で見えない絆が徐々に芽生える。
木を伐ることで生計を立てている地元の男たちからは環境保護活動家と見られ、執拗な嫌がらせを受け、バイオ企業からは早くサンプルを取ってこいとプレッシャーをかけられる。
あ、この調子でストーリーを説明していくとまた長い長いテキストになってしまう、、、。
「ハンター」のYoutubeをアップするので、ストーリーはそこから想像して欲しい。


この映画、派手さはなく、全体的に抑制が効いていて、それが逆にウィレム・デフォーの演技やタスマニアの大自然を引き立てていた。
こういうふうにジワジワじっとりとストーリーが展開するのは、オーストラリア映画の特徴だと思う。
タスマニアの木々を伐採する会社で働く人たち、それに反対する環境保護活動家のヒッピーたち、服装から言動まで、本物の人たちを使っているのではないかと思うほど、細かい部分にリアリティがあった。
二人の子役がとてもいい。
映画の中ではタスマニアの深い自然の中でハンティングをしているということになっているが、実際に使われているロケーションは僕や子供たちがしょっちゅう歩いているホバート市内にある山、マウントウェリントンだったり、マウントフィールドの観光客がスニカーで歩くトラックだったりする。それでも映画で見ると、たしかにとんでもない山奥を歩いているように見える。
山の中は写真を撮る時も露出の差が大きく、そのコントロールが難しいのだが、映画の中でも露出オーバーなシーンが多く、細かいことだが、そういうのを見てしまうと映画を観る集中力が少し削がれる。
細かいことにケチをつけてはいけないが、雪が降るタスマニアの山で何日間も寝泊まりするウィレム・デフォーの服装はあり得ない。
あれではいくら訓練を積んだ元傭兵でも死んでしまうと思う。
ウィレム・デフォー以外の登場人物の身なりは実にタスマニアらしい。
まあ、だからこそウィレム・デフォーがよそ者だということが引き立つのだろうが。

タスマニアタイガーを探す映画といえば、、、やはり1990年に公開された日本映画「タスマニア物語」だろう(がんばれニッポン)。
主演の田中邦衛さん、唇を突き出しながら「この役は俺の役だろ!」と怒っていないだろうか、、、。










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この映画のカギであるタスマニアタイガーだが、タスマニアオオカミやフクロオオカミとも呼ばれるまるで犬の背中にトラ模様を入れたような動物だが、実はコアラやウォンバットと同じ有袋類だ。
絶滅の理由とされる説は色いろあるようだが、タスマニアへ入植した人たちが飼う家畜を襲いはじめたタスマニアタイガーを害獣として徹底的に駆除したことが一番大きな理由らしい。
最後の一頭はホバートの動物園で飼われていたが(ソーマの話ではロイヤルブタニカルガーデンの敷地内)1936年に死亡、この後、公式にはまったく姿を発見されていず(目撃したという情報はたくさんあるが、証拠がない)、絶滅したと言われている。
生きるためにタスマニアタイガーを絶滅に追い込んだ入植者たち、生きるためにタスマニアの美しい自然を壊し続けるタスマニアの林業関係者たち、生きるために最後の一頭を仕留めようとするハンター、ウィレム・デフォー、ふと原子力発電のことが頭によぎった。










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映画の中で森の中をタスマニアタイガーを求めてさまよい歩き、雪のふる寒さに耐えじっと銃を構えるウィレム・デフォーの姿を見ながら、あれ、この姿、前にもどこかで見たことがあるなぁ、、、と思った。










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しばらくしてから、ふと閃いた。










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あっ、あれはカメラを持つと殺し屋の眼になる相原さんの姿と同じだ!
光のハンター写真家相原さん、「この役は俺の役だろ!」と怒っていないだろうか、、、。
(ウィレム・デフォーの頭に黄色いヘッドランプがあったら、相原さん涙ながして喜んだろうなぁ、、、)










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そういえば、相原さんの写真展でタスマニアタイガーに手を噛まれたと言って、ギャラリーの中で一人騒いでいたヨハンじいさん、「この役は俺の役だろ!」と怒っていないだろうか、、、。










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もしタスマニアタイガーを写真に収めることができたら、ものすごい額の賞金が手に入る。
すべての仕事を放り出して、この夢にかけてみようか、、、あっ、寒いところじゃ眠れません。


「ハンター」今日本で公開されているようなので、是非見てください。



































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by somashiona | 2012-02-20 20:40 | デジタル

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