シェアラー#2



シェアラーの体力を消耗させるのは毛を刈る作業だけではない。
一頭の毛を刈り終わると、すぐ横の木製の白いドアの中に入り、ドアの裏部屋で待ち構えている羊をまた一頭捕まえ、毛を刈るフロアーまで引き摺り出す。


毛を刈るフロアーのドアの向こうにある羊たちの部屋はとても効率よく出来ている。
一見無造作に見えるがそれぞれの年齢の羊たちが柵(パーテーション)で仕切られ、毛を刈られる順番を待っている。
僕が羊たちを見てもどれも同じ顔に見えるのだが、実は彼ら、きちんと年齢別に分けられている。
「メリーさん、お年はいくつ?」と聞いても「めぇぇ~~~っ」としか答えてくれない彼らの年齢は歯で判断する。
羊は下顎にしか歯がない。
1歳が乳歯、2歳で永久歯が下顎に2本生え、3歳で4本。4歳で6本になり8歳で8本、これで前歯は全部揃ったことになる。
奥歯も合わせ成熟した羊は32本の歯を持つらしい。


ドアを開け、羊の部屋に入ってくるシェアラーの姿を見ると、羊たちはもう怖くて、怖くてたまらず、必死で逃げ回ろうとする。
あんな大きな体の動物が必死で逃げ回ろうとするのだから、それを捕まえるのは容易でない。
羊を捕まえようとするシェアラーの姿は、まるでかつての桜庭とホイラー・グレーシーの対戦を見ているようだ。
(あっ、すんません、ちょっと大げさでした)
しかし、羊目線でこの状況を見ると、彼らの恐怖もよく理解できる。
オーストラリアのタフガイたちが、怖い顔をしていきなりドアを開け、暴れる仲間を羽交い締めにしたあと、ドアの向こうへ引き摺り出していくのだから。
ドアの向こうでは金属音がうぃ~ん、うぃ~んと唸りを上げ、引き摺り出された仲間は「嫌だー、止めてー、怖いよー」と叫び声をあげている。
次は自分の番かもしれない、と思うと居ても立ってもいられないだろう。
だからといって、シー・シェパードのように「動物虐待だー」と騒ぎ立ててはいけない。
こうやって僕たち人間はいつだって柔らかく温かなウールの恩恵を受けているのだから。
僕たち人間はこうやって生き物や植物や人間を取り巻くいかなるものも生きるために利用してきたのだから。
人間は生まれた時から、生きることと引き替えに何かを奪う罪を背負っている。
そうやって自然から何かを頂くのだから、それらをムダにすることなく、大切に使っていかなければならない。
羊と格闘するシェアラーにも、怖い思いをした羊たちにも感謝する気持ちを忘れてはいけない。


羊くんたち、君たちは本当に役立っているのです。
今年もまた、たくさん草を食べて、温かいウールを体いっぱいに生やしてください。













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つづく(To be continued)












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by somashiona | 2012-06-01 22:55 | デジタル

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