ホバート・ショウ・デイ 写真展より ー 1

先月の16日から"Luminous"というタイトルの写真展がホバートの隣町、クラレンスで行なわれていた。
"Luminous"とは「光を発する、輝く」といった意味だ。
「オーストラリア出身ではないフォトグラファーの視点」、これがこの写真展を担当したキュレーターの狙いであり、4人のフォトグラファーの1人に僕も選んでいただいた。
僕にとっては2回目の写真展であり、今日それが終わる。
とてもたくさんの人たちに写真を見ていただき、多くの温かい言葉に胸が熱くなった。

今回、僕がテーマに選んだのは「ホバート・ショウ・デイ」だ。
ショウデイとはいわゆる農業祭のこと。
毎年10月、水曜日から土曜日の4日間開催され、木曜は祭日となる。
地元のファーマーたちが自慢の家畜、鳥類、農作物を披露する品評会、というのが基本コンセプトだが、現在は少しそのコンセプトの幅が広がり、アート・コンテスト、各種農業用品の展示、カントリー&ウェスタン、ロック等のコンサート、そしてたくさんの出店であふれるお祭りになっている。
仮設遊園地やゲーム類なども設置され、家族で一日楽しむことが出来るようになっているが、なんといっても子どもたちの一番の楽しみは「ショウバック」と呼ばれる福袋のようなもの。
中にはたくさんのオモチャや、お菓子が入っている。

娯楽の少ないタスマニア。
ディズニーランドやユニバーサル・スタジオを知らない多くの子どもたちにとっては待ちに待ったお祭りなのだ。

今日から3回にわたってこの写真展で展示した作品を見ていただきたい。
うんちくは後でたくさん述べるが、まずは今回の写真展と同じように、僕の「ホバート・ショウ・デイ」のコメントを読んでから写真を見ていただければ、と思う。



Hobart Show Day – My comment

日本人は桜が好きだ。その短い開花期間を楽しみたいが為に、花がついていなければ醜いとしか言いようのない桜の木を日本全国至る所に植える。きっと日本人は儚さというものに心を引かれてしまう民族なのだろう。

ショウグランドの前を通るたびに僕はなぜかこの桜の木のことを考えてしまう。
ホバート・ショウデイの期間中にそこを訪れる人たちはまるで花に群がる蝶やミツバチのようだ。
短い夢の世界を花から花へひらひらと舞っているように見える。
ホバートの街の中では普段あまり見ることのできない原色の舞台を闊歩する「ごく普通の人たち」はニコール・キッドマン、ラッセル・クロウそしてケイト・ブランシェット達のようなハリウッドスターを凌ぐ魅力に溢れている。
(個人的にはケイト・ブランケッシュが大好きだ、、、)

写真の中にフリーズされた彼ら。見れば見るほど、ただ生きていて、この世に存在しているという事がこの上なく美しく、愛おしい事実のように思える。
二度と戻らないこの一瞬、彼らは皆輝いている。
しかし、写真の中でフリーズされた彼らの美しさのみならず、存在そのものさえ、いずれは消え去ってしまう。
その当たり前だが、信じがたい事実を思うと、この世のはかなさを感じてしまう。
すべてが消え去ってしまうと言う事実は僕の頭の中からリアリティを奪い、この写真に捉えたすべてが夢の中の出来事のように思えてしまう。



Hobart Show Day

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by somashiona | 2007-04-05 09:10

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