ソーマとシオナ Vol.6 兄の意地



人の性格は生まれ育った環境で作られていくというが、同じ土地に生まれ、同じ家に住み、同じ親に育てられ、同じものを食べている兄弟、姉妹、兄妹、姉弟、彼らの性格の違いはどうしてできるのだろう?

僕の子どもたち、兄のソーマ、妹のシオナを見ていて、いつも感じることだ。

僕の子どもたちは二人とも、どちらかというと、おとなしい性格だ。

ソーマ(7歳)の好きなもの。
ダイナソー(恐竜)、動植物、世界の地理、百科事典、クイズ番組、ウルトラマン、ざるそば、日本風鳥の唐揚げ、味噌汁、箸を使って食べること。
シオナ(5歳)の好きなもの。
絵を描くこと、モノを創ることと壊すこと、バレエ、体操、トランポリン、料理を手伝うこと、リカちゃん、バービー、カルボナーラ、ゴハンにふりかけ、フォークを使って食べること。

テレビで動物や地球に関する番組があるとソーマはどんなに疲れていても目をまんまるにして地上の驚異を堪能するが、シオナはテレビ画面をちらりとも見ないでたいがいは絵を描いている。
高いところからジャンプをするときシオナはろくに下も見ず飛び上がり、ソーマは暫し考えてからあまり高く飛び上がらないようにジャンプする。
シオナは何かモノを手にすると納得いくまでいじり回し、多くのものをバラバラにし、元に戻せなくしてしまう。
シオナの周辺にあるものは徹底的に壊れる。
ソーマがオモチャを壊すのを、僕は見たことがない。
ふだんは圧倒的にシオナの方がやんちゃでよくしゃべるが、よその人がいると彼女は借りてきた猫のようになり、ソーマがホスト役をつとめる。
シオナは怒るとソーマを叩くことがあるが、ソーマは決して叩き返さない、そのかわり、シオナに泣かされてしまう。
考えて動くソーマと感性で動くシオナ。


しかし、注意深く彼らを観察すると、やはり兄と妹という関係を彼らは尊重しあっているようだ。
海や川の近くに行くと僕が口を開く前にソーマはシオナに注意を促し、道路を渡る時は知らないうちにシオナの手首を掴んでいる。
どんなにシオナがやんちゃでも、一見怖いもの知らずでも、目の前で起こっていることが本当に怖かったり、危険だと思う時、ソーマは一歩前に出て、シオナは彼の後ろにひっそりと身を隠す。

ソーマはここ一番という時、自分の足が震えていても、兄の意地を見せる。

兄妹というのは、面白いものだ。





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道を歩けば、ハリモグラに遭遇し



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海へ行けば、カニに指を挟まれそうになる



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タスマニアはいいところだ。







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by somashiona | 2007-05-12 06:59 | ソーマとシオナ

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