雪が降ったら、パブロフの犬




『標高1270メートルのマウントウェリントンはホバートを見下ろす山だ。
たくさんの登山道を備えるこの山からの眺めはどのポイントからもお見事。
その気になれば一日で、ホバートの街の中心部からマウントウェリントンの頂上まで歩いて往復できるが、体力に自信がなければ止めておいたほうがいいだろう』
英語版ロンリープラネット、タスマニアからの抜粋。


ホバートは冬場も滅多に雪が降らないし、かりに降ったとしても、積もりはしない。
しかし、寒い朝にマウントウェリントンを見上げると、頂上が真っ白な雪で覆われ、寒いと感じた自分の体内温度計が間違っていなかったとになぜか安堵する。
僕は札幌で生まれ、ながく住んでいたので、藻岩山という山が生活の一部だった。
冬が近づくと毎朝藻岩山に雪が見えないか確認し、見えたとたんに寒さを感じた。雨が降る曇り空の日は、今日は藻岩山が見えないなぁと思い、澄みきった青空を背景に悠々と立つ藻岩山に夏を感じた。
これがニセコなら羊蹄山だろうし、静岡なら富士山といったところだろう。
生活の場から見える山というものは、まるで家族の一員のような存在になる。
ホバートに住む人たちにとってマウントウェリントンとはそういう山なのだ。

この山に雪が見えると僕の子どもたちは、彼らが山に行って雪の中で遊べるよう、あの手この手で僕を説得しにかかる。
3年ほど前に彼らと一緒に札幌へ行ったとき、朝から晩までずぶ濡れになって雪の中で遊んだ。ボブスレー、ミニスキー、雪合戦、かまくら、雪かきですら彼らにとっては楽しい遊びだったようだ。よほど強烈な印象だったのか、当時2歳だったシオナでさえ、そのときの思い出話をいまだに僕に語って聞かせる。
そんなわけで、雪を見ると彼らは、パブロフの犬になってしまうのだ。






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天気がよければ文句なしで楽しいのだが






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一度雪が降り始めると、その風の強さと寒さは半端じゃない。
大袈裟ではなく、立っていられないほどの風と、一度目を閉じたら凍りついて開かなくなってしまう勢いの寒さなのだ。(これはちょっと大袈裟)






天候が変りやすいタスマニア。
昼間晴天だったので薄着で登山道を散策し、突然に雪が降り始め、あっという間に生死に関わる危険な状態に陥るというのがよく理解できる。






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あまりの寒さに叫んでしまいたくなる。






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記念写真用の笑顔でさえ凍りつく。
(本人たちは笑顔を作ろうと精一杯努力しているのだが、、、)









しかし、どうやらパブロフの犬になるのは僕の子どもたちだけではないらしく、雪が降るとマウントウェリントンの頂上は、大人も子どもも我を忘れてはしゃぎまわる人でいっぱいになる。






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ボブスレーやそりなど売っていないホバートでは海で遊ぶボディボードを使って雪遊びをする。






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マウントウェリントンの頂上にそびえるタワーは131メートル、1994年に作られた。札幌でいえばテレビ塔、東京なら東京タワーと同じような役割を果たしているはずだ。







最近、日本の皆さんのブログを読むと、「暑い」という言葉をよく見かける。
南半球からの写真で、少しは涼しくなっただろうか、、、?






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皆さん、温かなコメントをいつもありがとう!
返事、ちょっと待っててちょーだい!
なるべく早く書くからねー!
遅いからって怒っちゃイヤよー!
ピーポー、ピーポー、あっ、いけね!銭形のとっつぁんだ!
まだ愛媛じゃなかったの?







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by somashiona | 2007-07-05 14:57 | ソーマとシオナ

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