気分しだいで責めないで




スナップを撮るときはノーファインダーで撮ることが多いが、魅力的な人を見つけ、カメラ目線の写真やポーズ写真が欲しいときは、自己紹介をして、写真を撮る許可を得てから撮る。
ほとんどの人は「どうして私?」「この写真何に使うの?」と聞く。
こういう時はちゃんと真っ直ぐに相手の目を見て、直ちにその理由を答えなくてはならない。
知らない人たちに声をかけ、楽しい話しに花を咲かせられるのは、僕の場合、カメラを持っているからだし、どうしても撮りたい理由がそこにあるからだ。
こんなことカメラを持っていなかったら絶対にできない。

人の写真を撮るときの僕は普段の10倍以上ナイスな人になっていると思う。
ニコニコし、常に相手を喜ばせ、褒め、安心させるような言葉をかけるようにしている。
でも、ある時点から僕がそういう態度を取ると被写体の反応はどんな人でもだいたい同じようなものになる事に気がついた。
仕事で気難しい芸能人、政治家、スポーツ選手の写真を撮るときはできるだけナイスな人であるように心がけるが、普段の撮影は被写体に応じて僕の態度も変えるようになった。
無言でマシンガンのようにシャッターを切る僕。
うぅ〜ん、うぅ〜んと唸るばかりでなかなかシャッターを切らない僕。
訳の分からない事をわめき散らしながらファインダーを覗く僕。
被写体は不安げな顔になったり、不機嫌な顔になったり、吹き出したりする。
恋が芽生えるときは心に化学反応が起こるように、ポートレイトにも何かしらの予期せぬ反応が欲しいのだ。
撮影が終わるとちゃんとナイスな人に戻るが、できるだけ責めの写真を撮るようにする。
気分しだいで責めないで!涙が出ちゃう!と言われようが容赦しないのだ。
被写体に対するリスペクトはもちろん大切だ。
でも、人を撮るときは表面的な態度がどんなにへつらっていようとも、心の中ではフォトグラファーが絶対的に主導権を握っているべきだと思う。
気難しい政治家先生の撮影の時、僕の心の中がごますり状態で撮った写真は、後で見てもうんざりする。
相手が誰であれ、撮影のときは自分が王様でありたい。(心の中の話しだ)

この強面のあんちゃんの写真を撮ったとき、人ごみの中でポーズをとってもらったが彼の顔がニヤついていたので僕はなかなかシャッターを切らなかった。
いい加減、彼の顔がムスッとなり、通りすがりの女の子の顔がフレームに入ってきた瞬間、僕はシャッターを切った。
写真は絵画とは違うので、考え尽くした構図の中にも、何かしらの予期せぬ偶然が欲しい。
その瞬間をフリーズさせられるのは、写真ならではの魅力だと思う。






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Hobart Show Day, Glenorchy, Tasmania






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by somashiona | 2007-08-22 19:48 | ホバート・ショウ・デイ

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