タスマニア、秋の朝 #2





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朝の寒さで吐く息が真っ白だ。
ジャケットを持ってこなかったのでかなり寒いはずなのだが、写真を撮る時はアドレナリンが体中を駆け巡るせいか、手の冷たさを除けばさほど寒さは感じない。
霧の中から太陽が時折輪郭を表してはまた姿を消す。
ああ、自然はどうしてこうも美しいんだろう、、、と一人で浸っていると子供たちが横で僕の袖を引っ張る。
ああ、一人じゃなかったんだ、、、。

「15分だけね」と言っておきながら「朝の空気は美味しいから、少し散歩してからホバートに行こうか?」と言い訳がましく子供たちを誘うダディー。
違うロケーションでもう少し霧を撮りたいのだ。
「もぉぉぉおお〜〜〜、まだ撮るのぉ〜、ダディ〜」とソーマとシオナの声が美しくハモる。
「フォトグラファーの子供に生まれてきたんだから、それくらい耐えなさいっ!」と言ってはみるが、説得力に欠ける、、、。






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子供たちの機嫌を取ろうと彼にレンズを向けると二人とも揃って帽子で顔を隠した。
おおっ、小生意気な奴ら。
こんな時だけ兄妹のチームワークは抜群。
こんな時はよりいっそう仲良しな二人。


ああでもない、こうでもないと彼らとワイワイ騒いでいるうち、この日の最大のテーマである「霧」はスゥ〜っとどこかへ行ってしまった。






今まで写真をやってきて一つだけ言える確かなこと、それは「写真はスピード」だということ。
どんな分野のフォトグラファーも唸ってしまう写真を撮る人は撮るスピードがもの凄く速い。
身近な例で言えば、普段三脚を使わない僕が自由雲台のクイックシューにカメラを取り付ける間に、相原さんは三脚をまるで刀を抜くようにシュと出し、クイックシューよりも早く自由雲台の取り付けねじにカメラをセットし、カメラがセットされると同時になぜか構図も既に決まっているようで、レリーズのワイヤーを握りしめ撮影を始めている。
この相原さんの三脚さばきはいつ見ても惚れ惚れする。
同じ行為を最大の集中力をもって何万回も繰り返してきた人の一連の動きはもうそれだけでアートだ。







そう、もたもたしていてはいけないのだ。
写真を撮る時だけは、生来のぐずぐずだらだらを出してはいけない。
とは言っても、撮りたかった霧はもうないので、仕方なくその辺にあった木や鴨を撮って沸き上がった写欲を少し強引に鎮めた。
タスマニアの秋の朝を短時間で撮る野望は、いとも簡単に消えてしまった。






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by somashiona | 2008-04-29 19:24 | デジタル

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