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タスマニア冬の風景#6  




ここ数日、頻繁にブログの更新をしているのには訳がある。
パソコンの前に張り付いていなければならない作業をしているからだ。
作業のタイムリミットが迫っていると知りながらのブロクの更新、現実逃避以外の何ものでもない。
作業は過去3、4年間に撮った自分の写真を形あるものにまとめること。
あと2日で終わらせなければならないのだが、一向に進まない。
久しぶりに再会した写真を見ると、ついついそのときの思い出に浸ってしまう。
部屋の大掃除をしていて昔のアルバムや思い出の品々など発見し、それにハマってしまう、あれと一緒。


過去に撮った自分の写真をざっと見ると、写真の幅のなさ、イメージの広がりのなさ、未熟なテクニック、被写体や周りの状況を見る視野の狭さ、テーマへの詰めの甘さ、客観性、落ち着き、コミュニケーション能力の欠如、そして何よりも総合的な人間力と個性に乏しいことを痛感する。


プロ、アマチュアに限らず、写真を愛する者共通の願いは「もっとよい写真を」だろう。
仕事の写真なら、アドバイスはしやすいし、されやすい。
なぜなら、仕事の写真には普通、明確な目的があるからだ。
その写真を求める側の要求をいかに満たすかということに焦点を当てなければならない。
それに加え、期待以上の驚きや喜びを与えられるよう努力するのだ。
しかし、誰からも求められない写真を自分の意志で撮るとき、その善し悪しをどうやって判断すればいいのだろう。
どんな写真でもそれなりに味があって、良い写真だ、などと言うつもりはない。
世の中には良くない写真の方が圧倒的に多い。


多くの人が運営しているブログの写真は圧倒的に仕事写真ではなく、個人の作品だ。
ブログを見ていると、プロ、アマに関わらず、いい写真を撮る人を時々発見する。
そういう「良い写真」には皆、その人だけの味がある。
「良い写真」を撮る人のブログや作品を長く見続けていると「最近凄くいい写真が続いているなぁ」とか「今日の写真はぜんぜんダメじゃん」みたいなことがだんだんと分かって来る。
いや、正確には、その人の写真が分かるのではなく、自分の写真に対する物差しが出来てくるのだ。
特定の人の写真をそういう目で見続けることは、ほかならぬ自分の写真を評価する最高のレッスンになるだろう。


名の知れた写真家に会うと、どうすれば自分の写真がもっと良くなるのかを聞くのが常だった。
そして何かアドバイスを受けるたびに、自分の写真が乱れた。
もし自分にしか撮れない写真を撮りたいのなら、その答えをひたすら自分に問い続けるしかない、というごくごくシンプルなことに気がついたのは、タスマニアに来て少し時間が経ってからだ。
自分の中から何か本当のものがわき上がるまで、ひたすら自分と自分の写真と向きあうしか道はない。
これは孤独で辛いことだ。
しかしマネをすれば最初から自分の写真に限界を作ってしまうことになる。


最近アメリカの有名なフォトグラファーのインタヴューを聞いていると、彼はこんなことを言っていた。

「長く写真をやっているが、今はフォトグラファーにとって最高の時代だと思うよ。撮った画像をその場で確認でき、35mmカメラのボディサイズで画像はミディアムフォーマットなみのクオリティ。ズームレンズは高性能になりレンズ交換でシャッターチャンスを逃すこともない。これだけいい機材が揃っていて、良い写真を撮れなければ、その責任はすべてフォトグラファーにあるとしか言いようがないね」


耳が痛い。








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Bridgewater, Tasmania










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by somashiona | 2008-07-28 18:22 | デジタル

タスマニア冬の風景#5

北海道で生まれ育った僕にとって、暖房とは灯油を燃やすというイメージに直結する。
幼い頃、学校で石炭ストーブを使っていた記憶がかすかにある。
石炭ストーブの周りには鉄の柵のようなものがあって、休み時間雪に埋もれたグランドでクラスメートと遊んだ後、皆のぬれた手袋や帽子がストーブの柵にぶら下げられ、そこから湯気が上がっていた。


タスマニアの暖房は、おそらくまだ木が主流だと思う。
冬になると長さ30〜40cm直径20〜30cmに切られた丸太が小型トラックの荷台に満載され道路の路肩に止めてあるのをよく目にする。
そのくらいの量だと大体200ドル前後の値札が荷台に表示されているはずだ。
このトラック一杯の丸太、以前住んでた家では1ヶ月半で全て消費した。
冬期間中、タスマニアの人たちが皆、毎日この勢いで木を燃やしていると考えると、ちょっと恐ろしい気がする。
世界の暖房燃料の80%以上はまだこの木に依存しているらしいので、冬になると世界中で凄まじい量の木が灰になっているということだ。


今僕が住んでいる狭いフラットでは電気ストーブを使っている。
僕は寒がりなので朝起きたらすぐにこのストーブのスイッチをオンにし、家にいる限りは寝る前までオフにすることはない。
家の中ではアウトドア用の温かいソックスをはき、常時フリースを着ている。
(北海道の冬、家の中ではTシャツだった)
時にはダウンベストを着て、毛糸の帽子をかぶることもあるが、それでも歯をカチカチならし、震えているときがある。


ベッドのシーツの下はもちろん電気毛布。
つい最近までは湯たんぽも一緒に使っていた。
湯たんぽ、皆さん知っているだろうか?
厚いゴム製で出来た氷枕のような袋状の物の中に熱湯を注入し、さらにそれを毛がふさふさした厚手の生地で出来た巾着のような袋に入れ、ベッドに入れる寝る。(とても悪い説明文)
僕はこの湯たんぽを毎晩抱きしめて寝ていたのだが、ある日、強く抱きしめすぎたのか、低温火傷を負い、身体に水ぶくれが出来たのをきっかけに、辛い別れを味わった。
この湯たんぽ、タスマニアでは人気の商品で、子供からお年寄りまで愛用者が多い。
僕の子供たちはこの湯たんぽを巾着ではなく、毛がふさふさしたワンちゃんや猫ちゃんのぬいぐるみのような袋に入れて毎晩抱きしめている。
「次はゾウさんのぬいぐるみにしようかなぁ」と僕の家でホットチョコレートをすする友人に言うと「君はね、違うものを抱きしめて寝ることをそろそろ真剣に考えるべきだよ」と彼は真顔で僕に答えた。


あ〜あ、だから冬は嫌なんだ。











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Mt Wellington Pinnacle, Tasmania










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by somashiona | 2008-07-27 22:02

タスマニア冬の風景#4


公務員だった父を持つ僕の家族は2年か3年ごとの転勤を余儀なくされた。
公務員の転勤はとてもポリティカルな意味合いを含むので、転勤の噂が家族内で広がるたびに父の職場でのポジションがどう変わるのか、母はもちろん、僕たち子供たちもかなり神経質になっていた。
父がもっと偉い人になって欲しいなどと思ったわけではない。
思うような昇格ができず、落ち込む父を見たくなかっただけだ。


僕は中学校の2年間を十勝の池田町という町で過ごした。
転校は子供にとっては大きな出来事だ。
今まで築き上げた友人関係をすべて過去のものにし、新しい環境でゼロから自分を作っていかなければならない。
それでも僕はこの転校という儀式を楽しみにしていた部分もある。
誰も今までの自分の失敗や情けないところを知らない、新しい学校では二度と同じ過ちを犯さず、クールな自分でいこう、というタイプの希望があったからだ。
子供ころにこれを2、3年ごと繰り返すのだから、この経験が僕の人格形成に影響を及ぼさない訳がない。


池田町時代の一番の思い出は音楽だ。
エレキギターをはじめて手にし、バンドを組んだ。
ディープパープル、レインボウ、エレキギターを持てば誰もが通る道を進んだが、途中であっさりと違う方向にそれてしまった。
当時、北海道の十勝地方にはスーパースターがいた。
隣町の足寄町出身、松山千春の全盛期だったのだ。
エレキギターでリッチーブラックモアをコピーしても女の子にモテないが、フォークギターで松山千春を弾けば、よほどの音痴でない限り、女の子は僕にうっとり。
そんな訳で、軟派な僕は朝から晩まで松山千春漬けだった。
ちなみに隣のクラスだったが同じ学年のドリカム、吉田美和ちゃんも当時は松山千春を聞いていたはずだ。


この頃、ティーンエイジャーの切ない恋をしていた僕が寒い冬の夜に何度も聞いたのが、「雪化粧」という曲だ。
松山千春のヒット曲はたくさんあるが、この「雪化粧」は間違いなく僕の千春ベスト3に入る曲。
松山千春をたくさん聞いたせいで、恋する女性は辛いことがあってもそれに耐え、黙って好きな男についてくるものだという認識を持つはめになった。

For example:
恋:(男はいつも待たせるだけで、女はいつも待ちくたびれて)
銀の雨:(いいのよあなたについてきたのは、みんな私のわがままだから)
もう一度:(あなたのことは全てわかっているつもり、だけどサヨナラ言われたら、生きてはゆけないわ)

思春期に松山千春から教え込まれたこの間違った認識と、現実を生きる女性のしたたかさのギャップに長い間僕は苦しめられ、何度も泣くはめになった。
特に外国の女性はみな厳しいのだ。








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From Lyell Highway at Sorell Creek








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by somashiona | 2008-07-25 23:31 | デジタル

タスマニア冬の風景#3  虹と雪のバラード




虹の地平をあゆみ出て

影たちが近づく 手をとりあって

ーーー「虹と雪のバラード」から 作詞:河邨文一郎 ーーー




これ、知っている人いるだろうか?


1976年、第11回冬期オリンピックが札幌で開催された。
僕が11歳の冬だ。
たぶん、僕の人生の中でもっともインパクトの強い冬だと思う。
当時、僕の父親は北海道庁に勤める公務員だった。
オリンピック期間中、僕の父は朝から晩までオリンピック主催者の一員として働いていた。
家中、オリンピックグッズで溢れていた。
オリンピック・スタッフのユニフォームを着た父は、白い雪で覆われた札幌の街へ、宮の森や大倉山のジャンプ場へと、毎日張り切って向かった。
あんなに張り切って仕事に行く公務員など、世界中どこを探してもきっと僕の父親しかいないだろう、と思っていたが、父親の同僚はもちろん、オリンピックに関わる人たち、オリンピックを見る人たち、いや札幌市民はあの時、みんな、みんな張り切っていたように思える。
自分の街でオリンピックが開催されていること、世界中が自分の街に注目すること、これはやっぱり誇らしいことだったのだ。
札幌に住む誰もが「好きですサッポロ」と思ったはずだし、街を歩く女性は皆「白い恋人」だった。

でも、あの冬が僕にとって忘れられない思い出となった一番の理由は、オリンピックのユニフォームを着た父をあんなにも誇らしく感じたことが今までになかったからだと思う。
世界が注目する舞台で働く自分の父親を世界中の人たちに自慢したい気分でいっぱいだった。
皆がジャンプの笠谷選手や札幌の恋人、フィギャースケートのジェネット・リン選手に騒いでいたが、僕には父がどんな選手よりもカッコよく見えた。

オリンピック期間中、いや、オリンピックが閉会しても僕たち家族は馬鹿の一つ覚えのように札幌オリンピックのテーマソング「虹と雪のバラード」を口ずさんでいた。









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Mt Wellington Pinnacle, Tasmania








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by somashiona | 2008-07-24 21:08 | デジタル

タスマニア冬の風景#2



冬、肌寒い日にとぼとぼと人通りの少ない道を歩いていると頭に流れる曲がある。
それは「冬の散歩道」サイモンとガーファンクルだ。
なぜだか分からないけど雪が降るでもなく、かといって凍えるように寒いということもない、どんよりとしたモノトーンの空の下を歩くと、この曲がテーマソングのように流れる。


このテキストを書くにあたり、YouTubeで「冬の散歩道」をチェックしてみた。
うぅ〜ん、懐かしいぃ〜。
小学校6年生くらいの、純な恋に心を痛めていたときの冬、はじめてラジオでこの曲を聞いた。
それ以来幾度となく聞いたが、じっくり聞いたのは久しぶりだ。
だが、ふと思った「冬の散歩道」なんて一言も言ってないんじゃないの?と。
それでこの曲の英語のタイトルを見て、なるほど!と納得。
'A HAZY SHADE OF WINTER' 「もやのかかった冬の影」「どんよりと暗い冬」そんなところだろうか。
ぜんぜん「冬の散歩道」じゃないのだ。



かなり長い間、僕にとってサイモンとガーファンクルという響きは二人の人間の名前でなく、「サイモントーガーファンクル」というセットになったひとつの単語だった。
英語圏に住むようになってはじめてこの単語が人の名前として現実味を帯びてきた。
今まで多くのサイモンさんに出会った。
でも、まだ一度もガーファンクルさんという人に会ったことがない。
日本語ならさしずめ「鈴木さんと栗花落さん」「佐藤さんと小鳥遊さん」、、、えくすきゅーずみー?なんて読むの?という感じの珍しい名字なのではないだろうか。








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Bridgewater, Tasmania







答)「スズキさんとツユリさん」「サトウさんとタカナシさん」

「江戸時代の庶民に苗字はなかったか?」を参照
http://homepage1.nifty.com/forty-sixer/myouji.htm






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by somashiona | 2008-07-24 01:23 | デジタル

タスマニア冬の風景#1



日本では誰もが「暑い、暑い」と言っているようだ。

ここタスマニアに住む僕は「寒い、寒いと」毎日ぶつぶつ言っている。

北海道で生まれ育った人間は暑さに弱く、実は寒さにも弱いのだ。

それだけでない、口も達者でなければ、商魂もない。

ではいったい、何に優れているのだろうか?

時間のある時にでもゆっくり考えてみよう。




これから数回にわたって、寒いタスマニアの風景を皆さんに届けたい。








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From Lyell Highway at Sorell Creek




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by somashiona | 2008-07-23 10:03 | デジタル

お気に入りの場所はブタニカルガーデン




週末、特に予定を立てていない時、どこに行きたいか?と子供たちにたずねると王立タスマニアン植物園(The Royal Tasmanian Botanical Gardens)と答える。
ブタニカルガーデン(いつもそう呼んでいる)は子供たちのお気に入りの場所。
どうして子供たちがこの公園をそんなに気に入っているのかよくわからないのだが、公園での子供たちを見る限り、いつも本当に幸せそうだ。

親である僕にとって、このブタニカルガーデンの良さはホバートの中心部にあり、簡単に行けるところだ。
トイレもあれば小さなキヨスクもあるのでデイパックの中の子供たちセットは比較的少ない量ですむ。
(それでも水、帽子、ティシュー、スナック、タオル、ジャケットは欠かせない)
自分一人でそこに行くという発想が浮かばない場所のひとつであるが、行けば毎回子供たち以上に楽しんでしまう。
僕が楽しむ理由は植物写真だ。
普段は植物にレンズを向けない僕も、植物園に行けばさすがに被写体は自ずと決まる。
いや、そういう行動に走ってしまうところが凡人なのだろう。


僕の友人の息子さんは絵がとても上手だ。
学校の写生会で動物園に行った。
生徒たちはみな動物を描くのに一所懸命だったが、友人の息子さんが描いたのは檻の中から動物たちを眺める人間たちの姿だった。
絵も素晴らしかったが、やはりその発想が僕には衝撃的だった。


タスマニアで行なわれたアドビ・ライトルーム・アドベンチャーの最終日、参加したフォトグラファーたちがタスマニアで撮った写真のオークションがあった。
どの作品も当たり前だがクオリティの高い写真で、タスマニアの美しい自然が写し出されている。
ランドスケープの写真が圧倒的に多い中、オークションに来た一般ピープルの皆さんが最高値を付けたのはタスマニアのアイコニックな風景の中でコスプレし、セルフポートレイトを撮ったマキ・カワキタ女史の作品だった。
思わず吹き出してしまうような作品だけど、写真としての完成度は高くクールでシュール、そして何よりも他のフォトグラファーの写真とはまったく違うという意味でもインパクトはかなり強かった。


写真はそこに何が写っているかが最大の関心事だ。
テクニック的なことよりも何よりも、写っているものを見て思わず「おおぉ〜」と声を上げてしまうことが大切だといつも思っているが、それを撮れないところが自分を凡人だと認めざるを得ないゆえんだ。


ブタニカルガーデンで植物を接写していると、とても基本的な発見をして驚いてしまう。
たとえば曇り空の方が綺麗な写真が撮れるが、シャッタスピードが落ちてしまいちょっとの風でブレてしまう、あ〜っ、困ったなぁ〜、みたいなことだ。
そんなことをしていると子供たちの姿を見失う。
焦って探しはじめると、どこからかくすくすと笑い声が聞こえる。
彼らは僕を驚かそうとあらゆるところに姿を隠す。
子供たちと一緒なのに一眼レフのカメラでで写真に夢中になれるのは公園の中は比較的安全だからだ。


子供連れの皆さん、楽しい夏のアウトドア、子供たちから目を離さないで。
特に水辺や山の中でカメラを持っているお父さん、お母さんはご注意を!


こういうまとまりのないテキストの終わり方をしてしまうのは、忙しくて頭が混乱しているから。日本語もなんか変だ。
コメントの返事が遅くなってしまうのは、僕のブログでは恒例行事になりつつある。
みなさん、ごめんなちゃい!
ブログの更新が滞っても、テキストの内容が濃くても薄くても、写真が良くても悪くても、「継続は力なり」と自分に言い聞かせている。


応援よろしくねぇ〜!
ランキングのポチッも忘れないでねぇ〜!






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ソーマ本人は野生動物になりきっているつもり。






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by somashiona | 2008-07-22 12:20 | ソーマとシオナ

夜の写欲よ、さようなら



「もう君から貰ったよ」と言って僕はその場を立ち去った。
家に戻り、熱いシャワーを浴びた僕は、よく冷えたドライマティーニを、、、
と話を続けたかったのだが、そうならないのが僕。

ホテルのベランダが真っ赤な光に照らされているのが目に入った。
いつもそうなのだが仕事の撮影が終わった後、その興奮は簡単に引かない。
絶頂に達した写欲が「もっと、もっと」声を上げるのだ。
別にやらしい話をしているわけではない。

まるで夜光虫のように赤い光のもとへ、ぱたぱたと僕は飛んでいく。
何時間ぶりに触れた外の空気はひんやりと頬に気持ちよく、辺りには煙草の匂いが漂っていた。
ベランダでは複数の男女が煙草を吸っている。
うん、セクシーだ。
冬のロシア、赤の広場のようだ。行ったことはないが、、、。
僕は人々がそこで一服するように、ごく当たり前に目の前の男女に向かい数枚シャッターを切った。
すると、、、






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「ヘイッ!ユー!お前だよ、ユー!なに撮ってんだ!」と男A。
「えっ?ユーって、、、ミィ〜?ぼ、僕?」
「そうだよ、お前だよ、お前!はよ、こっちにこんかい!」
男の顔はスゴい剣幕で歪んでいた。
こういう時は逃げては行けない。
「ハロー、いい夜だね」と僕。
「ハローじゃねぇ〜よ、今俺たちを撮ったろ?え、撮ったろ!」
「うん、撮った、撮った、いい感じに撮れたよ」
「馬鹿言ってんじゃねぇーよ!どうして俺たちを撮るんだ!」
彼らが放つ凄まじいアルコールの匂いで僕は少し具合が悪くなる。
まずい、、、酔っぱらいにからまれてるぞ、、、。
死んだふりしようか、、、いや、まて、落ち着け、落ち着け。
僕は赤い光に照らし出された彼らがどんなにセクシーだったか、枝葉を付けてオーバーアクションで説明した。
「おい、いいか、よく聞け!俺たちセレブリティーにもプライバシーってものがあるんじゃ!それをな、お前、、」
「えぇ〜、君たちってセレブだったの?じゃもっと撮らなくっちゃ!」と言って僕はさらにパチ、パチ。






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「キャ〜ッ、あんたなにすんのよ!よしなさいよ!よしなさいったら!」と女Bはわめき散らし、僕のカメラを両手で引っ張りはじめた。
「あんた、カメラよこしなさいよ!」とフラッシュを引っ張る女。
まずい、まずい、ホットシューが折れるぅ〜、カメラが壊れるぅ〜。


「あれっ、君って、もしかしたらブリトニー?プリトニー・スピアーズじゃない?」と苦し紛れに僕。


フラッシュを引っ張る手を止め、彼女はニヤリと微笑む。
「そうよ、わかる?ブリトニーよ。いつもパパラッチに追いかけられて、イライラしてんのよ。今の彼氏はパパラッチだけどさ」
「あのぉ〜、かなり髪伸びましたねぇ、ブリトニー」と言いながらその横の男に「あれぇ〜っ、君ってひょっとしてブラピー、出産準備で南フランスにいるんじゃ、、、」
すると男Cは満面の笑みで、「いいんだよ、そんなこと。それよりブリトニーとここにいたことはアンジーには内緒だよ」
「ねえ、あんたたち、なにそこでごちゃごちゃ言ってんのよ!セクシーな写真撮ってくれなくっちゃダメじゃない!さあ、セクシーに撮るのよ、セクシーよ!」






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撮った絵を彼らに見せ、ひとしきり盛り上がった後、僕は逃げるように赤のバルコニーから引き上げた。

あんなに熱く大きかった僕の写欲はもうすっかり小さく萎んでしまっている。
「ちぇ、まったく、、、」と舌打ちをし、僕は駐車場にとめている車に向かった。












注)どんなにひどい目にあっても、また無防備な人を撮るとこが失礼な行為であったとしても、信念があるのならレンズを向け続けましょう。
これは写真文化にとって大切なことです。






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by somashiona | 2008-07-16 23:32 | デジタル

ピアノマン




400人規模の大きなパーティを撮影する仕事を終え、会場のドアの後ろ手に閉めた。
ドアの通してロックバンドのバスドラの音と女性たちの黄色い歓声がまだ聞こえる。

歩みを進めるとすぐに心地よいピアノの音色が聞こえてきた。
ホテルに流れるBGMじゃない、これは生のピアノの音、同じフロアーから聞こえる。
たぐり寄せられるように音の聞こえるほうへ僕は歩き出した。

視界の向こうには大きなガラス窓が広がり、その前に黒いピアノと一体化した男のシルエットが見えた。

彼の弾くメロディを僕は知らなかったが、曲そのものより、彼の存在感とそこに漂う切ない空気に僕は溺れそうだった。

僕の肩には17-35mmf2.8を付けたボディと70-200mmf2.8を付けたボディがぶら下がっている。
この場を支配する空気を壊したくないので、僕は静かに70-200mmを彼に向けた。






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ISO1250、F2.8の1/25秒。ちょっとキツい。
何枚かシャッターを切ってから、しばらくその場でピアノのメロディを聴き、彼の背中を眺めた。
僕からは見えない彼の視線の先は、ガラスの向こうに広がるホバートの夜だ。
この日、僕は仕事に行く直前に若いビル・エヴァンスが弾くWaltz For DebbyをYouTubeで聴いた。
昔、何度も何度も聴いた曲で、しばらくその曲にまつわる思い出に浸ってしまった。
目の前のピアノを弾く男の後ろ姿を見ると、再び思い出が蘇る。
すでに14GBぶんの写真を撮っていたが、もっとこの男を撮りたいという欲望が沸々とわき起こった。
右手の人差し指は「おねがい、いい加減にしてください!」と哀願しているが、構うものか。

ゆっくりと男に近寄る。






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想像と違い、あまりに若い男だったので、僕は少し驚いてしまう。
彼の視界にギリギリ入る位置にたち、目が合った時に、写真を撮ってもいいか、というアイコンタクトを彼に送る。
彼は少し微笑み、頷く。






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彼の視界から再び僕は外れ、じっくりとピアノを弾く彼を見つめる。






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彼の視線は相変わらずホバートの黒い夜と指先の白い鍵盤を漂うが、心はまったく違う世界にあるようだ。


何を想っているのだろう?






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何組かの恋人たちが彼の傍らを通り過ぎ、声をかけても彼は見向きもしない。


演奏が終わった後、僕たちは少し話をし、お礼を言った後、固い握手をした。
「素敵な夜を」と彼。


「もう君から貰ったよ」と言って、僕はその場を立ち去った。












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by somashiona | 2008-07-15 17:16 | デジタル

自分をいたわる記録写真




このとき僕は多忙を極め、まったく自分の時間が取れず、おまけに理由の分からない悲しい気持ちに心が支配されていた。
思春期の少年じゃあるまいし、と自分に言い聞かせるのだが、時々訪れるこの得体の知れない悲しみに一度足を掴まれると、身体に重たい錨(いかり)を巻付けられ、底なしの青が広がる海底へとどこまでも、どこまでも、沈んでいく。
2時間だけ完全な空き時間ができた。
「写真を撮りたい」
そのとき、これ以上の欲求は思い浮かばなかった。
すぐに太陽が沈んでしまうのはわかっていたが、かまわない。

限られた時間、いったいどこへ行こうか?
頭で考えるまでもなく、身体は海に向かっている。
身体は正直だ。
精神がすり減ると、なにがそれを癒してくれるのか素直に教えてくれる。
潮の香り、波の音、冷たい風、自分の力でゆっくりと立ち上がろうと思うのなら、自然に力を借りるしかない。

もうずいぶん昔の記憶のように感じていたが、この日の写真の記録を見ると5月3日となっている。
ほんの2ヶ月前のこと。
最初のカットは17:30ではじまり、最後は18:17で終わっている。
自分をいたわった日の短い記録写真だ。






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Lower Sandy Bay, Tasmania








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by somashiona | 2008-07-11 18:14 | デジタル

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