ゴッド ブレス ユー





タスマニアでは珍しく暑いと感じる真っ昼間、ショートパンツとTシャツで歩いていると塀横にできた日陰の中に一人の黒人女性が座り込んでいた。
明るいブルーの民族衣装のような服を着たこの女性はサンダルを脇に避け、まるでピンクのソックスを履いているようなの足の裏を蝶の羽のようにヒラヒラと動かしていた。


目が合ったので「今日は暑いですね」と僕が言うと強い訛りのある英語で「そう、暑くて動けないのよ」と言った。


タスマニアにはスーダン、コンゴ、マリ、エチオピア、シエラレオなどから多くの人たちが難民として移住している。
まだ若い彼らの子供たちは英語や生活習慣に割とすんなり馴染むが、ある程度大人になってから移民としてオーストラリアに来た人たちはなかなか職にもつけず、生活保護に頼っている人も多い。
暑い国から来ただろうこの女性がこのタスマニアの気温で「暑くて歩けない」とはどういうことだろうか、と僕は少し考えた。
彼女のお尻の下にはステッキが置いてある。足が不自由なのだろうか?

「バスに乗りたいのだけど、今ちょっとお金がないの。あなた小銭を持っていない?」と彼女は僕に尋ねる。


LAに住んでいた時は毎日のように誰か彼かに尋ねられたフレーズだが、タスマニアでこれを聞くのはたぶんはじめてだ。


僕はポケットの中の2ドルコインを彼女に渡し、「良い一日を!」と言った。


彼女は白い歯を大きくむき出し、満面の笑みで「ゴッド ブレス ユー」(神の祝福がありますように)と僕に言った。



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前回のブルーのドレスの話で、この女性のことを思い出しました。



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# by somashiona | 2014-12-03 19:27 | 人・ストーリー

ブルーのドレス



夕暮れ時に通りを歩いていると古着屋の窓辺に3着のブルーのドレスが吊るされていた。
なぜだか60年代を彷彿とさせるデザインのせいか、ダイアナ・ロスとシュープリームスの「恋はあせらず」が頭に流れた。
ドレスの中に漂うオレンジ色の雲を見ていると、シャッターを切らずにはいられなくなった。





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たまにこういう短めのテキストもいいでしょう!



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# by somashiona | 2014-12-02 18:46 | デジタル

教会のマーケット




土曜日、朝の散歩で教会が運営するマーケットに顔を出してみた。
サウスホバートにあるその教会でマーケット(蚤の市)のようなことをやっているのは知っていたが、実際にそこを訪れたことはまだなかった。
ホバートの土曜日といえばサラマンカマーケットが有名で、観光客だけではなく、ローカルの人たちの楽しみでもある。
サラマンカマーケットは規模が大きく、歴史が古いだけあって、サラマンカプレイスに立ち並ぶストール(露店)はどれも皆かなり気合が入っている。






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一方、僕が訪れた教会のマーケットは、一口で言うととてもゆるゆるな感じだった。
古着、手作りパンやケーキ、骨董品(というかガラクタ)花、古本などが狭い教会の敷地内や教会の中で売られているのだが、運営する教会のメンバーやボランティアは皆完全にリラックスムード。
出店している人たちは品物を売ることよりもおしゃべりを楽しんでいるように見える。
そこにいる人たちや漂う空気がとても平和なマーケットで、僕はすっかり気に入ってしまった。










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ガラクタコーナでは(失礼!)作者不明の素敵なヴィンテージ・ポートレイト(8ドル)の横にイギリスからナイトの称号を与えられすっかり貴族のような人にまだなる前の怖い顔をしたボブ・ゲルドフのモノクロ写真が30ドルで売られていたりする。
僕的にはヴィンテージ・ポートレイトの方が価値がありそうに見えるのだが、、、。










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古本のコーナーでは幸せだった頃のチャールズ皇太子とダイアナ妃が肩を抱き合う「ロイヤル・ウェディング」という写真集が本棚の上に立てかけられ、思わずクスっと笑ってしまった。
古本を出店している女性は無数の本に囲まれ一心不乱に読書にふけっていたが、その姿がなんだかとても素敵だった。
あるお年を召したご婦人が「まだ読んでいない本が家の中で山積みなのに、本を見るとついついまた買ってしまうのよねぇ、、、」と言うと、古本を出店している女性は「私も全く同じだわ。挙句の果てに、ここでこんなことをしてるのよ」と声高らに笑っていた。










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ブログの更新、滞ってしまった、、、。もの事思うようには進まないものだ、、、。これからはテキスト無しで写真だけ投稿しようかなぁ〜。



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# by somashiona | 2014-12-01 20:24 | デジタル

海辺のコテージ




タスマニア東海岸のコテージで心に残る2日間を過ごしたことがある。
部屋のベランダから裏庭へ降り、細い小路を歩くと海岸へ出ることができる静かなコテージだ。
朝は海から顔を出す太陽を眺め、昼は本とコーヒー、そしてブランケットを持って砂浜に腰を下ろし、夕方になると辺り一面がオレンジ色に染まった風景に自分を同化し、夜はひんやりとした空気に包まれ満天の星空を飽きることなく眺める。
彫刻家のご主人と小説家の奥様がこのホテルのオーナーだ。
広い敷地内には何棟かの独立したコテージが立ち並ぶが、生い茂った草やユーカリの木々でそれぞれのコテージはプライバシーが守られている。
僕の宿泊した棟はまるで大きなヨットの船内のような造りになっていた。
ヘミングウェイが来たら喜びそうな海の雰囲気たっぷりのコテージだった。
そこでは目に焼きつく美しい光景をたくさん見せてもらったが、どういう訳か僕が使っていたベッドからちらりと見える一枚の絵が記憶に強く残っている。
壁にかかっていたその絵は麦わら帽子を被った3人の女性の後ろ姿。
有名な画家の絵なのか、それともローカルな画家が描いたものなのか僕には全くわからないが、コテージで過ごした僕の気分を一言で代弁してくれるような絵だった。
朝から晩までたくさんの写真を撮ったが、この絵以上に僕の気持ちを表していた写真はたった一枚も無かった。 











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タスマニアには個人経営の素晴らしいB&B(ベッド&ブレックファスト)やコテージがたくさんあります。



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# by somashiona | 2014-11-26 20:01 |

オーディオブック&電子書籍




一日平均5〜6時間、プロジェクトの写真をLightroomで現像している。
これだけの時間を画像処理だけに使うのはもったいないという気持が心の隅にあって、音楽を聞きながら作業をする気持ちになれない。
ポッドキャストを聞くことが多かったが、内容的に満足できるものはあまり多くない。
画像処理も頭を空っぽして行なうわけでもないので、語学の学習ポッドキャストを聞きながらという事もできない。
女性は電話で話しながらテレビを見て、同時に料理も作れるというが、僕は無理。
最近はオーディオブックを聞きながらというパターンが多い。
以前スティーブン・キングが車の運転など本を読める環境ではない時、オーディオブックを聞くようにしている、と本の中で書いていたのを読んで以来、僕もオーディオブックを聞くようになった。
英語のオーディオブックは実に充実しているが、日本語のものとなるとハウトゥーものやビジネスものか、著作権切れの古い文学作品などしかない。
電子書籍もしかり。
こちらでは新しい本が出ると紙の本と電子書籍の両方が出ることが多いが、日本では頭にくるくらい種類が少ない。
僕のように海外に住む者にとって電子書籍はほんとうに有難い存在なのに、、、。
本は紙で読むものだ、と思っている人もまだまだたくさんいるのだろう。
もちろん、著作権や本屋さん、流通の問題もあるのだろうが。
ただ、もし誰かが「この時代、写真集だって電子書籍で充分じゃん」などと言うのを聞いたら、僕はちょっと複雑な心境になると思う。
写真集の写真をモニターで見るのはちょっと違う気がする。
写真集は本そのものに存在感があって、ページをめくっていくあの感じが大切だ。
あっ、本の虫たちも、きっと同じような気持で本を大切にしているのかもしれない。












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本日の写真は電子書籍ともオーディオブックとも全く関係のない公衆トイレ。
皆さんも御存知と思うが、日本のトイレ文化は世界に誇れるものの一つだ。
オーストラリアの公衆トイレを使うたび、「僕は囚人か?」と思ってしまう。






















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昨日は新渡戸稲造の「武士道」、今日はスティーブン・キングの「Revival」を聞いている。



写真集はやっぱり紙の本だよなぁ、、、と思った人はポチッとよろしく!









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# by somashiona | 2014-11-20 19:33 | デジタル

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