タグ:人・ストーリー ( 150 ) タグの人気記事

最近のソーマとシオナ




ヨハン同様、僕のブログを見てくれている人たちからよく受ける質問は「ソーマ君とシオナちゃんはお元気ですか?」というもの。
子供たちがまだ小さな頃は僕の家に毎週末泊まっていたので、必然的に彼らを扱った写真やテキストをよくブログに更新していた。
彼らがハイスクール(日本でいうところの中学校)に通うようになってから、僕たちが会うチャンスはめっきりと減ってしまった。
宿題、テスト、友人たちとの時間、もうダディの出る幕はない。
ああ、悲し、、、。



私立の彼らの学校は毎年入学する新入生の中からダンス、音楽、アートなどそれぞれの分野で秀でた学生を一人だけ選び、奨学金を与える制度がある。
奨学金が与えられると学費が半額になるので、親としては大変ありがたいのだが、それにもまして選ばれた生徒たちは彼らの人生の中では最初の大きな自信というものを得ることになる。
ソーマがアート部門で奨学金に挑戦するのだという話を聞いた時、ハッキリ言って僕には意外に思えた。
彼は完全に理数系の男子で、僕にはアートとソーマがどうしても結びつかなかったからだ。
ハイスクールに入る前に描きためたスケッチでポートフォリオを作り、彼はなんと奨学金生に選ばれてしまった。
シオナは画家である母親の影響を大きく受けたアート命の女の子だ。
彼女は常に絵を描いている。
アートに対する気持ちはソーマの10倍以上大きい。
シオナもアート分野で奨学金生に挑戦するという話を聞いた時は、すこし心配だった。
彼女が描きためたスケッチにではなく、何人もの先生たちに囲まれて受ける面接に内気なシオナが対応できるのかと。
シオナは小さなころこから「ソーマは優秀だけど、私はそうじゃない」と時々こぼす子供だった。
ソーマがアートの奨学金生として迎えられ、シオナが落とされることを考えると、胸が痛む。
面接を受けた後、「どうだった、うまく受け答えできたか?」とシオナに聞くと、「まるで自分じゃないくらいに楽しく、リラックスして面接を受けられた」と彼女はこたえた。
そんなわけで、シオナも無事に奨学金生として学校に受け入れられた。
このことは、シオナに大きな自信をもたらしたに違いない。
誰が何を言おうと自分を信頼できること、これは人生でとても大切なことだと思う。



現在、ソーマは15歳、身長180cm以上、シオナは13歳、身長164cmだ。
ソーマはコンピュータの前で多くの時間を過ごし、シオナは友人たちとのチャットで大忙し。
これからどんな人間に成長していくのだろう。
僕が彼らに与えられることは、もう以前ほど多くはなさそうだ。











f0137354_1338336.jpg













f0137354_13384296.jpg






















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


身長169cmの僕はソーマと話をするときは上を見上げ、シオナと話をするときは彼女の頭を下に押し、これ以上大きくならないでくれ、とお願いしています。



父親の存在なんてそんなものです、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-12-20 13:44 | 人・ストーリー

ヨハンと僕




ヨハンにはもちろんプロジェクトの写真に参加してもらった。
高齢者の写真を撮るときはほとんどの人が真面目な顔をするものだが、そこはやはりヨハン、「真面目な顔をしてよ」と言ったって僕の言うことなど聞きはしない。




f0137354_15431492.jpg






僕たちのそばにいたローカルのフォトグラファーにヨハンと僕の写真を撮ってもらった。
僕はたくさんヨハンの写真を撮っているが、僕とヨハンのツーショットは殆ど無いので、嬉しかった。




f0137354_15434389.jpg





ところで、前に僕のブログで札幌の芸術家である黒田さんのプロジェクトを紹介させてもらったが、クラウドファンディングで支援金を募った彼のプロジェクトは無事目標額を達成できた。
なんと、僕のブログで彼のことを知り、支援金を送ってくれた人もいたという喜びのメールを彼からもらった。
本当にありがとうございました。
人の繋がりって素晴らしい。



僕のプロジェクトは画像処理ですっかりペースダウンしているが、協力してくれた多くの人たちのためにもペンペンと自分のお尻を叩きながら進んでいかなくてはならない。










人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


最近かなり運動不足なので、少し歩かなくては、と思ったところで土砂降りの雨。一度決めたことは必ず実行するヨハンなら、迷わずカッパを着込んで外へ飛び出しただろう。意志の弱さを直す薬はないのだろうか? あっ、すぐに薬に頼るところをまず治すべきだ。



私は他人にお尻をペンペンと叩かれるのがわりと好きです、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-12-18 15:53 | 人・ストーリー

ヨハン、只今84歳



僕のブログを長い間みてくれている人たちから度々質問されることがある。
それは「ヨハンおじいさんは元気ですか?」という心優しい言葉だ。
ヨハンの住む壁画の街、シェフィールドでプロジェクトの撮影を行った際、久しぶりに彼の家に泊めてもらった。
久しく会っていない友人のことを考えるとき、頭の片隅で「生死」を意識してしまう人物は僕には数人しかいないのだが、ヨハンは悲しいかなその一人に入ってしまう。
実際、ヨハンに会うたび強く印象に残るのは、彼の健康状態が以前会った時よりも確実に悪くなっていることだ。



連絡していたよりも遅い時間に彼の家に到着し、ドアのベルを押すと、ヨハンはドアの隙間から顔を出し、「一体あなたはどなたかな?」と言う。
僕が驚いた顔をすると「うひゃひゃ、冗談じゃよ」とにんまりする。
ヨハン、洒落になっていません。



ヨハンの両足の能力は以前よりかなり弱まっていた。
そして食べ物を飲み込む能力もかなり低下しているようだった。
本人もそれを強く感じているようだったので「大丈夫だよヨハン、すぐに良くなるよ」と僕が言うと「いや、わしにできることは悪化する状況を遅くすることぐらいなんじゃよ」といつもは強気のヨハンが言うので、僕は少し悲しくなった。
でも、彼はきっと正しいのだと思う。
彼の年齢で高齢化による健康状態の悪化と戦うことは決して楽なことではない。
自分の健康状態を改善する努力を諦めてしまった人たちを、僕は老人ホームでたくさん見た。
じっとしているより少しでも歩いたほうがいいのに、そんなに砂糖や塩を摂り過ぎるべきじゃないのに、部屋にこもっていないで誰かとおしゃべりをした方がいいのに、、、いや、わかっている、僕たちでさえ簡単な事じゃないことを70歳、80歳を過ぎた人たちが自分にムチ打つのは難しいだろう。



しかし、そこはヨハン、彼は諦めていなかった。



彼の家を訪ねるとき、僕は出来る限り服を着込んで臨む。
彼はどんなに寒い日でもヒーターを付けず、鼻水をだらだらと垂れるのも気にせず生活をする。
一度「これって体に良くないよ、ヨハン」と彼に言ったことがあるが、「部屋を暖めるためのお金を使える身分じゃないのじゃよ」と彼は答えた。もちろん、胸を張って。
そんな彼なのに僕が寝るベットは必ず電気毛布で温めてくれる。
ヨハンはけちん坊ではないのだ。



足の悪化と戦うため、毎日朝と夜に必ずエクササイズをしているのだと、彼は言った。
そういえば、今まで見たことがなかったエクササイズマシーンがリビングルームの中央にどんっと置いてある。
「これで一体何をやるの?」と聞くと、待ってましたとばかりに「よし、今からわしのエクササイズを見せてやるわい」と張り切りはじめた。



噛む力、飲み込む力が低下すると、食べれられるものがとても限られる。
ましてヨハンのように一人暮らしの自炊生活だとなおさらだ。
オートミールが彼の主食であり、バナナやナッツ、その他オートミールに入れるものは細心の注意を払ってフォークで細かく砕く。
そこまでする必要があるのだろうか、とエクササイズのカッコイイ姿を見た後で僕は思うのだが、薬ひと粒を飲み込むのにかなり苦しんでいるヨハンを見て納得した。
数年前は一緒にハイキングをして、持参したランチをモリモリと食べていた彼なのに、、、。



寝る前に彼の寝室を覗くと、壁に手を置き、黙々とスクワットをしているではないか。
ベッドの上で入念なマッサージをするヨハン。
細くなった足の所々が内出血している。
「痛いのヨハン」と聞くと、彼は黙って頷く。
そんな彼を見ていると胸が締め付けられるのだが、数分後パジャマに着替えた彼はファイティングポーズをとって僕に挑んでくる。



「ヨハン、今晩は可愛い寝顔を撮ってあげるから覚悟しておいてね」と言うと、「よだれを垂らしていたら拭いてからにしてくれんか」と彼は答える。



彼の寝顔を見ながら、自分がどんなに甘えの中で毎日を過ごしているのか、つくづく考えた。
今年、ヨハンは84歳(自己申告)。
いつまでも人生の師でいてほしい。











f0137354_1494649.jpg











f0137354_14104357.jpg











f0137354_14111475.jpg











f0137354_14121275.jpg











f0137354_14122129.jpg











f0137354_14345093.jpg











f0137354_14352786.jpg











f0137354_14123159.jpg











f0137354_14125794.jpg











f0137354_1413672.jpg











f0137354_14131894.jpg











f0137354_14132816.jpg











f0137354_14134254.jpg











f0137354_14135261.jpg











f0137354_1414164.jpg











f0137354_14141565.jpg











f0137354_14142490.jpg











f0137354_14171982.jpg











f0137354_14175359.jpg





















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


寒いところ嫌い、暑いところ嫌い、甘いものやめられない、体を動かさない、こんなんじゃヨハンの年齢まで生きられないなぁ、、、。



私もヨハンのように自分に厳しくなろう、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-12-10 14:31 | 人・ストーリー

ゴッド ブレス ユー





タスマニアでは珍しく暑いと感じる真っ昼間、ショートパンツとTシャツで歩いていると塀横にできた日陰の中に一人の黒人女性が座り込んでいた。
明るいブルーの民族衣装のような服を着たこの女性はサンダルを脇に避け、まるでピンクのソックスを履いているようなの足の裏を蝶の羽のようにヒラヒラと動かしていた。


目が合ったので「今日は暑いですね」と僕が言うと強い訛りのある英語で「そう、暑くて動けないのよ」と言った。


タスマニアにはスーダン、コンゴ、マリ、エチオピア、シエラレオなどから多くの人たちが難民として移住している。
まだ若い彼らの子供たちは英語や生活習慣に割とすんなり馴染むが、ある程度大人になってから移民としてオーストラリアに来た人たちはなかなか職にもつけず、生活保護に頼っている人も多い。
暑い国から来ただろうこの女性がこのタスマニアの気温で「暑くて歩けない」とはどういうことだろうか、と僕は少し考えた。
彼女のお尻の下にはステッキが置いてある。足が不自由なのだろうか?

「バスに乗りたいのだけど、今ちょっとお金がないの。あなた小銭を持っていない?」と彼女は僕に尋ねる。


LAに住んでいた時は毎日のように誰か彼かに尋ねられたフレーズだが、タスマニアでこれを聞くのはたぶんはじめてだ。


僕はポケットの中の2ドルコインを彼女に渡し、「良い一日を!」と言った。


彼女は白い歯を大きくむき出し、満面の笑みで「ゴッド ブレス ユー」(神の祝福がありますように)と僕に言った。



f0137354_19161878.jpg






















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


前回のブルーのドレスの話で、この女性のことを思い出しました。



くしゃみをした後に「ゴッド ブレス ユー」と言われたことがある、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-12-03 19:27 | 人・ストーリー

ティーンエイジャー




今日の写真はホバート市が運営するティーンエイジャーの為のリクリエーション施設で撮影したものだ。
写真やビデオ等の映像設備、音楽やダンスのスタジオ、ゲーム、絵画、スポーツ、ビリヤード等、ティーンエイジャーがここに来れば彼らの興味関心をとことん追求できる場であり、市の職員が彼らのサポートをしている。
ここのティーンエイジャーたちは本当に恵まれていると思う。



何歳になったらティーンエイジャーと呼ぶのか?僕は漠然と15歳くらいからという感覚だったのだが、娘とその話をしていて、13歳からそう呼ばれるのだということを知った。
理由はいたって簡単、10(テン)、11(イレブン)、12(トゥエルブ)、13(サーティーン)、14(フォーティーン)、、、と13歳からティーンになるから。
今までこんなに長く英語圏に住んでいて、そんなことも知らなかったとは、、、。



もし「バックツーザフューチャー」のようにタイムマシーンに乗ってもう一度自分の人生をやり直せるなら、何歳の頃に戻りたいか?
ティーンの頃は辛い思い出ばかりで、当時は一刻も早く大人になりたかった、という話を今までかなり多くの人から聞いたが、僕のティーンの思い出は比較的楽しかったような気がする。
もしもう一度戻れるなら、中学生くらいからがいい。
中学生に戻ったら何をするか?
勉強をしたい。たくさん勉強をして、たくさん本を読みたい。
もちろん良い大学へ行くためなどではなく、とにかくできうる限り色々な知識を吸収したい。
写真にはまだ出会わなくてもいいし、女の子ともイチャイチャしなくていい。
タバコには手を付けず、部活動に参加しなくてもいいが、適度な運動はしたい。
もっと早い段階で外国の生活も体験したい。
ティーンの時に海外留学していたら、英語はもちろん、国際感覚も今とはまったく違ったものになっていただろう。



ティーンエイジャーを見ていると彼らの無限の可能性を羨ましく思うが、ひょっとすると70歳、80歳くらいの人たちが今の僕を見たときも同じようなことを思うのかもしれない。
何事も遅すぎるということはない。












f0137354_2095251.jpg











f0137354_2010147.jpg











f0137354_20101443.jpg











f0137354_20102397.jpg











f0137354_20103359.jpg











f0137354_20104173.jpg











f0137354_20105022.jpg











f0137354_2011046.jpg











f0137354_2011836.jpg











f0137354_2011178.jpg
























人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


女の子とイチャつかなくてもいい、とは言ってみたが、ティーンエイジャーのあの身を焼くようなせつない恋もまた味わいたいかも。



そもそもタバコは20歳を過ぎてからじゃないですか、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-11-16 20:18 | 人・ストーリー

病院の人たち




タスマニア10,000人プロジェクトでは病院の中の人たちをどうしても撮りたかった。
僕が撮影をする場所に来れない人たちも公平に扱いたかったからだ。
ロイヤル・ホバート・ホスピタルというホバートで一番大きな病院が協力してくれることになった。
本当は入院患者の部屋を一室ずつ訪問したかったのだが、プライバシー、安全、その他いろいろな制限があり、結局病院のロビーに僕のフォトボックスを設置することになった。
広報担当者が撮影の手伝いをしてくれる、と言われていたのだが、撮る人たちの制約を受ける可能性が出るのはちょっと嫌だな、と内心思っていた。
僕を手伝ってくれたのはとても綺麗なうら若き女性で、結局は何の制約を受けることなく楽しく撮影ができた。








f0137354_21413620.jpg















タスマニアは深刻な医者不足で世界中からドクターを集めている。
オーストラリア人のドクターに診てもらうより、訛りのある英語をしゃべる外国人のドクターのほうが圧倒的に多い気がする。ちなみに僕の主治医もヨーロッパ人女性だ。














f0137354_21414971.jpg















入院患者がロビーまで降りてくることがあまりないのは予想外だった。
点滴を受けている人物を撮るのが病院で撮影する際の僕の基本的なイメージだったが、実際に点滴を手に歩いている人を見かけたのはたった一人だった。
11,000人のポートレイトの中で点滴と一緒に写真を撮ったのはこの女性一人だけだ。














f0137354_21433973.jpg















病院といえば身体に何処か問題がある人が来る場所という先入観を持ってこの撮影に臨んだのは、僕自身がしょっちゅう病院のお世話になっているからだろう。
この赤ちゃんは生まれてからまだ48時間以内しかたっていない。
そう、病院は命が誕生する場所でもあるのだ。
ここでは出産後、通常2日後に退院し、赤ちゃんと一緒に家に帰っていく。














f0137354_21435071.jpg















顔中にワセリンを塗りたくったような男性が歩いてきた。
黒いスタジアムジャンパーを着ていた。
どうして病院にいるの?と聞くと、身体にやけどを負ったからだと言う。
ジャケットを脱いで写真を撮ってもかまわないかと聞くと、彼は人が行き交うロビーの中でジャケットを脱ぎ、何も言わず僕のレンズの前に立ってくれた。
いい写真が撮れたと思った。














f0137354_2144482.jpg






























人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


プロジェクトの写真は見せたいもの、語りたいものがありすぎる。一日5枚ずつ更新しても、2200回かかる、、、。



病院のロビーで入院患者の服を脱がせないでくださいっ、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-11-14 21:52 | 人・ストーリー

芸術家・黒田晃弘さんのプロジェクト



少し古い話になるのだが、どうしても今ブログに残しておきたい。
2012年から2013年にかけて「さっぽろ100人プロジェクト」をやった時のことだ。
文字通り100人の素敵な人達との出会いだったのだが、その中でも特に大きな影響を僕に与えてくれた人が、木炭で似顔絵(人仏画)を描く芸術家の黒田晃弘さんだった。
彼を僕に紹介してくれたレストランのオーナーは「とくかく、口じゃ説明できないけど、会って、似顔絵を描いてもらったら、それがどんなに不思議で素晴らしい体験なのかわかるからっ!」と言った。
画家対写真家のポートレイト対決となった彼との出会いは、実際に不思議で素晴らしい体験だった。



貸切状態のレストラン、小さなテーブルを挟み僕と黒田さんは向かい合った。
テーブルの上には黒田さん自作のデッサン用木炭紙と木炭。
僕はディフューザー付きアンブレラとEos 5Dで構える。
「名前を教えて下さい」と言われたので僕は自分の名前を告げた。「漢字ですか、それともひらがな?」と聞かれ、カタカナだと僕が言うと、黒田さんは木炭紙の上に僕の名前を書いた。
あれっ、似顔絵じゃないの?と思っていると、黒田さんは木炭紙の上に木炭の灰をパラパラと落とし、中央に自分の手を置いた。














f0137354_1819565.jpg















「僕の手の上にマナブさんの手を重ねてください」と言われ、僕はちょっと驚いた。
「こんな感じでいいんですか?」とまだ会って数分も経っていない男性の手の甲に僕は自分の掌を重ねる。
すると黒田さんはその手を木炭紙の上でグルグルと回し始めた。
「僕の手に心を集中して、動きに合わせてください」と黒田さんは言い、僕は内心「こっくりさんか、、、?」と思う。
先ほど書いた僕の名前や木炭紙に落とした黒い灰が黒田さんの掌で引き伸ばされ、かすれ、そしてそれは、ぼんやりとした一つの円となる。














f0137354_18201074.jpg















彼の手から僕の手を離した後、彼は僕に様々な質問を投げかけ、僕はその質問の答えを直感的に返していく。僕の答えを聞くたびに木炭紙の上の黒田さんの手は動き、かすれた黒い灰の円の中にカタチにならないカタチが生まれては、また姿を変えていく。
一つ一つの質問が、どういうわけだか僕が普段思っていること、感じていること、こだわっていることと直結し、不思議と僕の心が開放されていくのがわかる。
まるで心理学者のカウンセリングを受けているようだ。














f0137354_18202883.jpg
















良いポートレイトを撮るためには、被写体にフォトグラファーをできるだけ早く信頼してもらう必要がある。一緒にいい写真を作るのだ、という気持ちになってもらわなくてはならない。
ライティング、構図、シャッタースピード、絞り、テーマなどが一度決まったら、技術的なことは一度忘れ、コミュニケーションを深め、観察に観察を重ね、被写体と一体となって撮るべきものを探し出さないといけない。
高級な機材や豊富な撮影の知識を持っているだけでは表現できない世界こそが、ポートレイトの醍醐味だ。














f0137354_18211887.jpg















コミュニケーションを短い時間で深める効果的方法は笑いと物理的に触れ合うことだ。
しかしもちろん、これが許される人(フォトグラファー、被写体)もいればダメな人もいるし、許されない状況や環境もある。
少なくても黒田さんはこれが許される数少ない人間の一人で、僕が黒田さんの手に自分の手を重ねた時点で、僕はすっかり黒田さんの掌の中なのだ。
写真を撮るのと比べ、被写体を目の前に人物画を描くのには時間がかかる。
写真の場合、被写体がフォトグラファーと一心同体にならない場合、時間の経過とともに被写体の表情から生命力が消えていく。
黒田さんのアプローチ(いやこれはそういう技術論ではなく何かを創造する者の姿勢の問題だろう)には本当に感銘をうけた。














f0137354_1821862.jpg















時間の経過とともに黒田さんの僕を見る眼光が鋭さを増す。
まるで衣服を一枚ずつ剥がされ、心のなかをすべて見られているような感じだ。
僕は僕で、そんな黒田さんのオーラを捉えようと必死に黒田さんを見つめ、シャッターを切る。
ポートレイトを撮っていて、こんなに被写体と火花を散らせたことは今までかつて一度もない。














f0137354_1821306.jpg















f0137354_18214135.jpg















f0137354_18215325.jpg















f0137354_18205660.jpg















黒田さんが人物画を描く様子はまるでお産する妊婦のようだ。
全霊を込めて何かを創りだす人間のオーラを感じる。














f0137354_1822781.jpg















f0137354_18223679.jpg















f0137354_18225928.jpg















世界に一人しかいない自分という人間を、どこかの誰かが全身全霊で描きだしてくれたあの時間は、僕にはとてつもない感動だった。
絵でこんなに人を感動させられるのか!それなら僕は写真でもっと多くの人に同じ感動をしてもらいたい。
随分と前から考えていたことではあったが、タスマニアに住む一万人のポートレイトを撮るプロジェクトを本当にはじめようと思ったのは、黒田さんが僕に与えてくれた感動があったからだ。
人との出会いには必ず何かの意味がある、そんなことをあらためて考えさせられた一日でもあった。














f0137354_18224839.jpg















そんな黒田さんがプロジェクトをはじめた、というかもうすぐ終わってしまうのだが。
札幌の教会風古民家をアートスペースとして再生するプロジェクトだ。
その為に必要な費用が不足し、クラウドファンディングを通して支援を呼びかけている。
目標金額は400,000万円で、達成まであと90,000円だ。
あと9日間で目標に届かなければ、今までの達成金額310,000円は無かったことになってしまう。



黒田さんは「絵を描くことをとおして、人の世界に貢献したい」という想いで芸術活動を続けている。
「アトリエランプ」と黒田さんが名づけたこのアートスペースが完成すれば、僕が味わったような素晴らしい経験をする人たちが増えるだろう。
本当のアートは人に生きる意味や力を与えてくれるもの。
皆さんも是非彼に力を貸して欲しい。














f0137354_18231076.jpg















黒田さんのプロジェクトへの支援は「ここで」


アトリエランプ再生プロジェクトのホームページは「ここで」


アトリエランプのFACEBOOKは「ここで」
















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


僕の夢は「写真を通して人の役に立つこと」、黒田さんとスタンスが似てるんだなぁ〜。



久しぶりの更新でこんな長文はヤメてください、と思った人もポチッとよろしく!!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-11-10 18:41 | 人・ストーリー

親友のお父さん



僕の親友のお父さんが亡くなったという知らせをつい先ほど受けた。
大学に入ってから知り合った僕の親友は学生時代はもちろん、お互いに別の道を進んだ今に至るまで僕の人生を豊かなものにしてくれているとても大切な男だ。
学生時代、彼の実家に行くと彼のお父さんは仕事部屋から顔を出し、「近藤くん、ちょっとこっちへ来なさい」と言い、いつも峰というタバコの銀色の箱を指先で叩いてから一本のたばこを差し出すのだ。
少し話をすると「近藤くんが淹れるうまいコーヒーが飲みたいなぁ」とお決まりのセリフを言い、僕がお父さんのこだわる炭焼きコーヒーをゆっくりとおとす。
お父さんは身体が不自由な人で、普段は車椅子を使っている人だったが、ピカピカのトヨタ・クラウンをさっそうと運転し、バリバリと仕事をこなした。
札幌の中心部に立派な印鑑屋を一代で築き、今は僕の親友である息子さんがさらに進化した印章店となったそのお店を受け継いでいる。
「父親の背中を見て子供は成長する」という言葉を時々耳にするが、僕の親友と亡くなったお父さんほどそのセリフがピッタリとくる親子を僕は見たことがない。
「会社を継げ、と一度も言われたことはない」と僕の親友は言っているが、学生時代から彼は自分のやるべきことをはっきりと自覚していた。
彼の父親が築いた会社は生き方そのもので、そこに何かに懸けて生きる姿勢が全て詰まっている。
学生時代、そういう受け継ぐべきものを持っていた彼のことを公務員の息子として育った僕には羨ましかった。
仕事を通してしっかりと繋がっている父と子の関係が羨ましかった。

前回札幌を訪れ、「さっぽろ100人ポートレイト」をやったとき、親友はもちろん、彼のお父さんとお母さんは絶対に撮っておきたい被写体だった。
親友の実家に久しぶりにお邪魔し、いくつかのシチュエーションで写真を撮ったが、お父さんはやはりあの印鑑を彫る仕事場で撮るのが一番ふさわしく、そこでのお父さんの表情がやはり一番輝いていた。

僕もそうだが、父と息子は基本的に反発しあって生きていくものだという気がする。
「お前はまだまだだ」「オヤジは何もわかっていない」そして息子が自分と違う形で、だがなかなかしっかりとやっていると父親が思いはじめる時、父親のやってきたこと、言ってきたことの意味がおぼろげに分かりかけてきたと息子が思いはじめる時、別れは突然やってくるのだ。
もっと聞くべきこと、話すべきことがあったのに、と思った時にはもう一緒の時間を過ごせないのだ。

でも、お父さん、あなたの息子さんはあなたの生き方を200%受け継いでいます。
どうか、安らかにお眠りください。














f0137354_21403356.jpg





















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


僕の息子ソーマも父親に反発しはじめました。悲しいけど受け入れなければ、、、。娘のシオナはまだかまってくれます。



そうだ父親に電話してみよう、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-10-25 21:45 | 人・ストーリー

シェフ - Chef




現場で働くプロフェッショナルの姿は、それがどんな分野であってもクールだ。
ポートレイトを撮るにあたって、常に魅力的な被写体だといえる。
ナショナルジオグラフィックで働くあるフォトグラファーがこう言っていた。
「より良い写真を撮りたければ、より良い被写体の前に立て」
誰しも魅力的な部分を持っているとはいえ、この言葉は一理も二理もある。



僕は夕食を食べるときに限って、何かパソコンで観ることにしている。
テレビを持っていないので、TV局(オーストラリアの)のウェブサイトで配信しているオンデマンドの番組や映画を見るのが常だ。
時にはダウンロードした映画を40分単位で区切りながら2〜3日かけて観ることもある。
こんな映画の見方をしていると監督さんや俳優さんが聞いたらさぞかし嘆くだろうが、時間のことを考えるとこうなってしまうのだ。
最近、シェフ(Chef)という映画を観た。
ダスティン・ホフマン、スカーレット・ヨハンソン、ロバート・ダウニーJrなどがちょい役で出演しているところが客寄せパンダ的で何なのだが、ロードムービー、父と子の絆、そして何よりも出てくる食べ物が美味しそうでたまらない、なかなか好きな映画だった。










f0137354_13533033.jpg















f0137354_1352141.jpg















今日の写真はプロジェクトの撮影で出会った本物のシェフ。
貫禄たっぷりの素敵な被写体だった。
映画シェフのなかに出てきそうないい味を出していた。














人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


おっ、ブログランキングが上昇中!
皆さん、その調子で毎日のポチッ!をよろしくです!




映画も芸術作品の一つなのだからもっと真面目に鑑賞してほしい、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-10-20 14:01 | 人・ストーリー

青いモジモジくん (Tasmania 10,000 People Project)







f0137354_1950229.jpg













全身青いモジモジくんがフォトボックスにゆっくりと入っていた。
僕が話しかけても、何も言葉を発しない。
背格好から判断すると、子供のようだ。
2度シャッターを切った後、「キミの顔を見てみたいんだけど、それは無理かなぁ、、、?」と聞くと、モジモジくんはやはり無言だったが、それでもゆっくりとした動作で僕の要求に応えてくれた。
正体を現したモジモジくんの口の周りは所々ただれている。
なるほど、そういうことだったのか。
彼の表情を見てクスクスと笑っていた父親らしき人物に「顔を撮ってもいいか」とたずねるとオーケーサインを僕にくれた。
モジモジくんも表情を変えず、僕にオーケーサインを送ってくれた。










f0137354_1950128.jpg











タスマニア10,000人プロジェクトより




















人気ブログランキング」参戦中。
本気でポチッとしてねー!
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ


モジモジくんが着ているタイプの服?をなんと呼ぶのか調べてみると、一般的にゼンタイ(全身タイツ)と呼ばれているようだ。体の動きを見せやすくする目的でサーカスで使われはじめたのが発祥らしい。



私も気持ちが滅入ると、全身タイツを着用して街に出かけることがあります、と思った人はポチッとよろしく!









このブログへのご意見、ご感想がありましたらEメールにてtastas65*yahoo.co.jp
(*マークを@に変えてください)のアドレスにぜひお寄せください。
また、お仕事のご相談、依頼も大歓迎です!












by somashiona | 2014-10-17 19:52 | 人・ストーリー

<< previous page | next page >>