鼻水の正しい飛ばし方



ウォーキング&ランニングと言えば、どうしても触れておきたいことがある。
それは「正しい鼻水の飛ばし方」についてだ。

僕は性格だけでなく、鼻腔も繊細だ。(何か問題でも?)
泣かせる映画も、熱々のラーメンも、ハウスダストも、そしてもちろん冷たい外気にも僕の鼻は敏感に反応し、たちまちナイヤガラの滝のような鼻水が流れる。

タスマニアの山の中を友人たちとマウンテンバイクで走ると僕だけが何度も途中で止まり、バイクのグローブをいちいち脱いで鼻をかむ。
そんな僕を見て「マナブ、タスマニアでアウトドアを楽しみたいんなら、まずは基本中の基本であるこの技を覚えないとダメだよ」と言って友人はグローブをしたままで人差し指を一本立て(中指を一本は立てるのはちょっと問題がある)片方の鼻の穴にあてがい、おもむろにプシュっと鼻水を飛ばし、勝ち誇ったような顔で僕を見る。
グローブを脱がなくていいし、ティシューも使わないし、マウンテンバイクを走らせたままでも大丈夫。
しかし、「悪いんだけど、僕はハノーヴァー王朝出身だから、そういうお下品なことはできないんだ」とその技の使用をいつも却下していた。

この話を親友のギャビーすると「ああ、それね、それはランニングをする人の常識よ」とあっさりと言った。
「それって、ギャビーもプシュってやるってこと?」
「もちろんよ!」

ある友人は僕に特別な話を打ち明けてくれた。
「僕と彼女のはじめてのデートはブッシュウォーキングだったんだ。でね、ロマンチックな話をしながら美しい彼女と美しい森の中を歩いたんだけど、その日はとても寒い日でね、彼女何度も手鼻をかむのだけど、その技が感心するくらいお見事となんだ。鼻水のかたまりがまるで弾丸のようにプシュと空を切るんだよ。2メートルくらい先の木の幹にハチかアブか何かがとまっていて、僕は冗談であの虫を鼻水で撃ち落とせるか、って彼女に聞いたんだ。そうしたら彼女、一瞬眼を細め、その虫を見た後、プシュってやったのよ。よくテレビでさ、カメレオンがハエをしとめる瞬間をスローモーションで見せるでしょ。まるであんな感じで、彼女の一連の技がスローモーションのように見えて、なんとその虫を本当に撃ち落としたんだ。その瞬間から、僕はもう、完全に彼女にメロメロさ」

僕は彼の顔をしばらく見つめ、「ねえ、それって感動的な話なの?なんか君たち、変だぞ、、、」としか言えなかったが、僕が言いたいのは、つまり、タスマニアでのアウトドアやエクササイズと手鼻はそれほど切っても切り離せないということだ。

ウォーキング&ランニングをするようになってから走る人たちを注意して観察すると、やはり彼らは皆手鼻をかんでいた。

ジョビジョバ、ジブシーキングス状態の鼻水でウォーキング&ランニングをする僕のティシューの消費量はかなり多めだ。
オーストラリアは日本のように駅前を歩けばただでティシューをもらえる国ではない。
ティシューの値段は驚くほど高い。
それに原生林の伐採に反対しながら、ティシューをたくさん使うのはエコロジー精神にも反する。
そこで僕は、誰も見ていないのを確認してからそっと人差し指で片方の鼻の穴を塞ぎ、プシュっとやってみた。
結果、土門拳の「筑豊(×筑穂)のこどもたち」に出てくるガキンチョか、アラーキーの「さっちん」のような情けない顔になる。
なぜだ、、、なぜ水鉄砲のように飛ばない、、、?
これからはウォーキング&ランニングのみならず、鼻水の正しい飛ばし方も練習しないといけないようだ。















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写真は冷たい空気の中を走っても鼻水が出ないソーマとシオナ、そしてアプリコット。
1週間くらい前の写真かな。












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by somashiona | 2009-07-15 22:35 | ソーマとシオナ

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