撮り続ける者に写真の女神はほほえむ



実を言うと、体調を崩してから仕事以外の写真はほとんど撮っていなかった。
普段なら何処へ行くのにも必ず肩にカメラのストラップが掛かっている僕なのだが、突然カメラから離れた。
撮れないのではなく、撮りたくないのだ。
27歳の時に写真と出会って以来、悩み、スランプに陥り、もがき続けてきた写真道だが、撮りたくないという気持ちは初めてだ。
過去の写真を失ってしまった後遺症か、あの地震と原発のせいか、ジョブズがアップルからいなくなってしまったからか、それともすぐれない体調が創造意欲まで奪いとってしまったのか、僕にはまだ分からない。
撮っても、撮っても、「で、その写真が一体何になるんだ?」という思いがつきまとった。
子供たちにすらレンズを向けられなかった。
日本に行った時も何も写真機材を買わなかった。
全く撮っていなかったわけではないが、それは写真に対する愛が消えてしまったのではないかという恐怖心から、ほとんど強制的にシャッターを切っていたようなものだ。
こんなこと、本当に初めてだ。
でも、仕事の写真は以前と全く同じ情熱で撮ることができた。
以前より撮影を楽しめたくらいだ。
撮った写真が何になるのか、どんな意味を持つのか、たぶん分かっているからだろう。


写真と出会ってから、写真はまるで空気のようで、それ無しで生きて行くことなど考えられなかった。
いや、それは今でもそうだ。
僕の人生から写真が消えるなど、考えられない。
なにか考え、感じたら、それをどうやって写真で表せるのか、いつもほとんど無意識のうちに考えている。


僕の知る限り、プロカメラマンで仕事以外で日常的に写真を撮っている人は案外少ない。
先日、タスマニアに来ていた写真家の相原さんと昼食と共にしていたとき、写真の話を本当に楽しそうにする彼を見て、本当の写真好きだなぁとつくづく思った。
相原さんは仕事プライベートに関わらず、フィルム、デジタル、一眼、コンパクトそんなものにも関わらず、呆れるほど常に写真を撮っている。
しかも、本当に嬉しそうに撮っている。


昔、ベテランのカメラマンとプライベートで一緒に旅行したとき、「マナブさん、ずっと見ていたけど、本当に楽しそうに写真を撮るねぇ。写真撮っている時が一番活き活きしているよ」と言われたことがある。
週刊誌の仕事をしていた時代で、どうすればライバルたちよりもいい写真が撮れるのか、悩み苦しんでいた時期だったので「楽しそうに写真を撮っている」と言われ、本当に驚いた記憶がある。
僕は今でも楽しそうに写真を撮っているのだろうか?



ロスアンゼルスでフォトジャーナリズムのコースを取っていたとき、ドイチャック先生はいつもこう言っていた。

「君たち、いつどんな時でもカメラを持ち歩きなさい。レンズにキャップを付けてはいけません。フィルムは必ず36枚撮りを詰めなさい。鞄の中、ジャケットのポケットには必ずトライXを2,3本入れておきなさい。36枚まで撮りきってはいけません、必ず6カット分は残しておきなさい。一日の撮影が終え、電車を待っているときに人生を変えるシャッターチャンスが訪れるかもしれません。家に帰ってベッドに入る瞬間に隣の窓で事件が起こる瞬間を目撃するかもしれません。その時、すぐに撮れる準備を必ずしておくのです。朝起きてから寝る瞬間まで、必ずカメラを持ち、撮影に備えていれば人生の中で一度は傑作を撮ることが出来るでしょう」

ドイチャック先生、ごめんなさい。
僕は教えを守れませんでした。



傑作を撮るつもりなど全然ないのに、それでも撮り続けていればマグナムのメンバーのような写真が撮れるという実例を今日は挙げることにする。









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写真はすべて「The best and worst of Google Street View」より

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by somashiona | 2011-12-19 13:00 | 写真家

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