壁画の町 シェフィールド 2

シェフィールドの町、最大のイベントは年に一度開催されるシェフィールド壁画フェスティバル(Sheffield Mural Fest)だ。


このフェスティバルは事前審査を通過した9組のアーティストたちによって、町の中心にあるミューラルパーク(壁画公園)にて行なわれる。
アーティストたちはその年のフェスティバルの課題となる一編の詩を与えられ、そこからインスピレーションを得て壁画を制作する。
キャンバスとなる高さ2100mm x 幅4800mmの壁を相手に、6.5日間で壁画を完成させなければならない。
約一週間の制作期間中、焼け付くような日差しがあれば凍えるような寒さもあり、雨が降れば風も吹く。
それだけではない。
アーティストたちは作品の制作中、話し好きの観客から終始質問攻めにあい、なかなか創作に集中できず、日が沈んでしまうと思うように進まなかった自分の作品を後に、後ろ髪を引かれる思いで宿に戻らないといけない。


最終日、審査員、及び前年の審査員賞の受賞者が9つの壁画を審査する。
2007年度の「審査員賞」の受賞者には5000オーストラリアドルが与えられた。
フェスティバルの期間中にシェフィールドを訪れた人々も自分の一番好きな絵を選び、投票することができる。
このフェスティバルで制作された9つの壁画は、翌年のフェスティバルまでの1年間、このミューラルパーク(壁画公園)に展示される。
その間、ここを訪れた人たちが投票した結果は翌年の壁画フェスティバルで「年間人気投票賞」として発表され、2000オーストラリアドルが賞金として与えられる。


2003年にはじまったこのフェスティバルはシェフィールドの知名度をさらに上げ、より多くの観光客を獲得することに成功した。


そして来年2008年には『国際壁画会議とフェスティバル2008』が開催される予定だ。

こういった壁画の催しは過去に他の国で開かれたことが無く、名実共にシェフィールドを世界一の壁画の町にしようとしているのだ。

この会議には3つの主要なテーマがある。
それはアート(芸術)、コミュニティー(地域社会)そしてツーリズム(観光産業)だ。
日本の町おこし、村おこし同様、過疎化で苦しむ小さな町は世界中どこにでもある。
その町を担う青年たちが自分たちの努力で勝ち取ったアイディアを持ってこの町に来るだろう。
同じ悩みを抱える人たちが意見交換をし、さらなる名案を生み出す下地を作るだろう。
『国際壁画会議2008』は来年3月25日から3月29日の間開催される。


もし来年のシェフィールド壁画フェスティバルで「審査員賞」を受賞すれば世界一の壁画アーティストとして認められることになるのだろうか?
来年は事前審査を通過し、9組に入り込むのはかなり困難だろう。
海外からの参加者もたくさんあるに違いない。
日本からの参加者はないのだろうか?

来年が楽しみだ。


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あらゆる天候に備えなければならない。


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話しかけると全てのアーティストが笑顔で応えてくれる。


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制作過程はある意味では、完成品より興味深いことがある。


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彼は親子三代でこの町の壁画を描くアーティストの一人だ。
この年は彼の息子もライバルとして他の作品を描いていた。


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参加アーティストのコメント発表の場で、一人のアーティストが突然恋人に結婚を申し込み、会場が沸いた。


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早朝、まだ誰も来ていないだろうと思いながらミューラルパークへ行くと、すでに一人のアーティストが自分の作品から離れたところに椅子を置き、今日すべきことのイメージを描いていた。


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日が沈んでしまうと、もう手も足も出ない。


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2006年は子供たちのスペースが設けられた。一人につき一枚、壁に貼られた赤いタイルに好きな絵を描くことができる。たくさんあったタイルは見る見るうちに子供たちの絵や文字でいっぱいになった。


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タイルに絵か描いた後も情熱がおさまらない小さなアーティストたちは地面に向かって創作活動をはじめた。パフォーマンスを繰り広げる子もいるが、、、。


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人気投票を書き込む人。


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審査員は大学などで美術を教える先生。思いのほか、厳しい批評をしていた。


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公民館のような場所で結果発表。僕は知らぬ間にボランティアのオフィシャルフォトグラファーになっていた。








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by somashiona | 2007-05-03 00:51 | デジタル

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