ソーマとシオナ Vol.5 モノより思い出

子供たちに会える週末は、僕にとってとても大切な日だ。

しかし、そんな週末、体調が優れず、外は大荒れの天気だと、とてもガッカリしてしまう。
先週末はまさにそんな日だった。

ひどい頭痛で朝目が覚めた。
頭痛は大学生時代からの、僕の最大の天敵だ。
今まで、20人以上の医者に診てもらい、西洋医学から東洋医学まで色々と試したが、手応えのある結果を得たことが無い。
95%以上の医者は僕に「ストレスの無い生活をしなさい」と言った。
僕はこの言葉を言われると、無性に腹が立つ。

狭いフラット(アパート)に住む僕は、子供たちと家の中で時間を過ごすのが苦手だ。
僕の子供たちは実際、外で遊ぶより、家の中の遊びのほうが好きなタイプなのだが、だからこそ、僕は彼らを外に連れ出し、自然に触れさせることに情熱を燃やしてしまう。
天候が悪く、家の中で遊ばざるを得ない状況を子供たちはまったく残念に思っていない。
絵を描き、彼らにとって夢の土地であるTokyo Cityをブロックでつくり、本を読み、料理を作る手伝いをし、ウルトラマン・ファイトで汗を流す。

気休めに過ぎないのだが、頭痛を少しでも和らげようと、アスピリンを大量に摂取した僕は、頭痛に加え吐き気に襲われるが、それでも爆発しそうな頭を抱え、笑顔だ、笑顔、と自分に言い聞かせる。
父親でいるのも、時には楽じゃない。

そんなわけで、この日も子供たちは充分に楽しい時間を過ごせた。

にもかかわらず、僕はまだ何か物足りなさを感じる。
アドベンチャーをやっていないからだ。

苦肉の策として、日が暮れてから家の中で疑似キャンプをすることにした。
できうる限りの想像力を膨らませ、僕ら三人がどれくらい同じ想像を共有できるかに、この疑似キャンプの楽しさはかかっている。
もちろん、こういう時のストーリーは極めて危険な状況に僕たち三人が陥っている、という設定が気分を盛り上げる。
何日間も歩いたカシミール地帯の山の中で、インド、中国、パキスタンの争いに巻き込まれつつ、奥地へ進むうちにひどい嵐に遭い、遭難してしまう。
どうすればこの危機を抜け出せるか、三人で知恵を出し合う。
さしずめ、こんなストーリーだ。
もちろんムードを出すため、テント、寝袋、懐中電灯、地図、その他のキャンプ用品を引っぱりだし、狭いフラットの中にキャンプと同じ状況を作る。
ミルクを飲む時だってガラスのコップなど使ってはいけない。
キャンプ用のマグカップでないと気分は出ないというものだ。
星空の代わりに、懐中電灯の光を天井に当て、疑似流れ星をつくり、星の話しをする。
知らないうちに、僕の頭痛は消えていた。
この日、彼らはもちろん、テントの中で眠った。
いい夢を見られたと思う。

翌朝、いつものように彼らは僕より先に起きたが、いつもと違うのは、僕を起こしにこない。
寝室で寝ている僕は、彼らがすでに起きている気配を感じるので、おかしいなぁ、と思いながらリヴィングの様子を見ると、二人は何やら一所懸命に描いている。
そう、彼らは僕の誕生日に送るカードを、僕に秘密で作成していたのだ。
少しだけなら見てもいい、というお許しをもらい、朝から彼らの写真を撮った。

昔、車のコマーシャルで「モノより思い出」というコピーがあったが、僕はこの言葉が大好きだ。



子供たちに会える週末は、僕にとってとても大切な日だ。

しかし、そんな週末、体調が優れず、外は大荒れの天気だと、とてもガッカリしてしまう。
先週末はまさにそんな日だった。

ひどい頭痛で朝目が覚めた。
頭痛は大学生時代からの、僕の最大の天敵だ。
今まで、20人以上の医者に診てもらい、西洋医学から東洋医学まで色々と試したが、手応えのある結果を得たことが無い。
95%以上の医者は僕に「ストレスの無い生活をしなさい」と言った。
僕はこの言葉を言われると、無性に腹が立つ。

狭いフラット(アパート)に住む僕は、子供たちと家の中で時間を過ごすのが苦手だ。
僕の子供たちは実際、外で遊ぶより、家の中の遊びのほうが好きなタイプなのだが、だからこそ、僕は彼らを外に連れ出し、自然に触れさせることに情熱を燃やしてしまう。
天候が悪く、家の中で遊ばざるを得ない状況を子供たちはまったく残念に思っていない。
絵を描き、彼らにとって夢の土地であるTokyo Cityをブロックでつくり、本を読み、料理を作る手伝いをし、ウルトラマン・ファイトで汗を流す。

気休めに過ぎないのだが、頭痛を少しでも和らげようと、アスピリンを大量に摂取した僕は、頭痛に加え吐き気に襲われるが、それでも爆発しそうな頭を抱え、笑顔だ、笑顔、と自分に言い聞かせる。
父親でいるのも、時には楽じゃない。

そんなわけで、この日も子供たちは充分に楽しい時間を過ごせた。

にもかかわらず、僕はまだ何か物足りなさを感じる。
アドベンチャーをやっていないからだ。

苦肉の策として、日が暮れてから家の中で疑似キャンプをすることにした。
できうる限りの想像力を膨らませ、僕ら三人がどれくらい同じ想像を共有できるかに、この疑似キャンプの楽しさはかかっている。
もちろん、こういう時のストーリーは極めて危険な状況に僕たち三人が陥っている、という設定が気分を盛り上げる。
何日間も歩いたカシミール地帯の山の中で、インド、中国、パキスタンの争いに巻き込まれつつ、奥地へ進むうちにひどい嵐に遭い、遭難してしまう。
どうすればこの危機を抜け出せるか、三人で知恵を出し合う。
さしずめ、こんなストーリーだ。
もちろんムードを出すため、テント、寝袋、懐中電灯、地図、その他のキャンプ用品を引っぱりだし、狭いフラットの中にキャンプと同じ状況を作る。
ミルクを飲む時だってガラスのコップなど使ってはいけない。
キャンプ用のマグカップでないと気分は出ないというものだ。
星空の代わりに、懐中電灯の光を天井に当て、疑似流れ星をつくり、星の話しをする。
知らないうちに、僕の頭痛は消えていた。
この日、彼らはもちろん、テントの中で眠った。
いい夢を見られたと思う。

翌朝、いつものように彼らは僕より先に起きたが、いつもと違うのは、僕を起こしにこない。
寝室で寝ている僕は、彼らがすでに起きている気配を感じるので、おかしいなぁ、と思いながらリヴィングの様子を見ると、二人は何やら一所懸命に描いている。
そう、彼らは僕の誕生日に送るカードを、僕に秘密で作成していたのだ。
少しだけなら見てもいい、というお許しをもらい、朝から彼らの写真を撮った。

昔、車のコマーシャルで「モノより思い出」というコピーがあったが、僕はこの言葉が大好きだ。








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家の中での仮想キャンプ。意外と楽しい。



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懐中電灯の光が夜空(天井)を彩る。



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ソーマ、完全にストーリーの主人公になりきっている。



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この夜はめずらしくソーマが先にダウンしそうな気配だったが、、、。



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シオナもだんだんと眠くなる、、、。



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やはりシオナが先にダウン。ソーマ、兄の意地を見せた。



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翌朝、彼らは秘密の作業に精を出していた。



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シオナの絵の描き方は画家である彼女の母親とそれとそっくりだ。
目の細め方、頭のかしげ方、絵との距離のとり方、どうみても母の物真似をしているとしか思えない。



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この朝の二人のお題目はクロコダイルだったようだ。
どうしてクロコダイルなのかは謎。シオナのクロコダイル。



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ソーマのクロコダイル。



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僕の好きな色はオレンジとその他は何かと聞く。
僕はブラウン、と答えた。
後で見せてもらったバースディカードはオレンジとブラウンで彩られていた。





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by somashiona | 2007-05-05 05:27 | ソーマとシオナ

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