僕を待つ丘



あの丘にもう一度会いにいった。
これで二度目だ。
今にも雨が降りそうな重たい曇り空だったので、再び妖艶な姿を僕に見せてくれるとは思っていなかった。

それでもカメラにレンズを一本だけつけて、僕は丘の上をとぼとぼと歩いた。
時々草の中に隠れている大きな穴に足を取られぬよう、気を付けながら。
綺麗に白骨化した動物の骨をバラバラに砕いてしまわぬように。

吹く風は冷たかったけれど、気分はけっして悪くない。
一人ぼっちの丘の上で寂しさの欠片もない。
僕は丘に抱かれているような安堵すら感じていた。

知らぬ間に『グリーンスリーブス』を口ずさんでいた。

すると、雲の切れ間から眩しい光の筋が射し込み、濁ったラクダ色の草むらが、一瞬だけ黄金に輝いた。







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by somashiona | 2007-07-04 19:33 | デジタル

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