タスマニアの中の小さなジャパン
最近ちょっと調子が出ない。
どう調子が出ないのかと言うと、忙しくて自分の写真を撮る時間がとれず、調子が出ない。
撮りたいものは人だ。
だが、正直いって忙しい時間を割いてまで撮りたいと思う人が見つからない。
いや、贅沢は言ってられない。顔なじみの友人がモデルでも構いはしないさ、と思うが彼らと会う時間を作れない。
そうなると僕は、落ち込んでくる。
つまんない毎日は嫌いだ。
週末、子供たちはブタニカルガーデン(タスマニア王立植物園)に行きたがった。ソーマは植物の名前をできるだけたくさんノートに記入するというミッションに燃え、シオナはスケッチブックに植物の絵を描くのだと張り切っていた。
僕は僕で苦手な植物をスナップしながら、落ち込んだ写欲を少しでも盛り上げようという企みを持っていた。
植物園に入ると皆無言でそれぞれの関心に向けて散っていった。
植物園は比較的安全な場所なので、僕も自分の写真にすぐに熱中した。
今日、僕を優しくいたわってくれる場所は植物園(タスマニア王立植物園)内にある日本庭園だ。
落ち込んだハートには故郷のテイストがよく沁みる。
といっても、植物に関する知識をまったく持ち合わせていない僕はファインダーで捉えているものの名前もよく知らず、まるで瞑想でもするようにシャッターを切り続けるだけだ。
最近調子が出ないと愚痴りつつも、シャッターを切ってさえいれば、とりあえず心が和む。(頭のつくりはかなり単純)
以前は写真を撮るという行為は、苦しみや痛みの中に自分から入っていく苦行だったが、最近はなんだか楽しい。どうしてだろう?
しばし時間が過ぎた後、子供たちも一緒だったことを思い出し、あわてて彼らを捜しに園内を見渡すと、彼らの自由学習タイムはとっくの昔に終わっていたようで、そこら中をキャーキャー言いながら走り回っていた。
僕もキャーキャーわめきながら走り回りたい気分だったので、彼らの仲間に入れてもらった。
ちょっと走るとすぐに太腿にくるなぁ、、、などと情けないことを思いつつも、シャッターを切りながら何度も、何度も走り回った。
やはり僕の専属モデルは彼らだ。
疲れ果てて芝生の上で寝転ぶ彼らをファインダーに収めようとするが、シオナ、わざとに目を開けない。
ソーマはシューズで顔を隠す。
僕の専属モデルは手強いのだ。
でも彼らを笑わす方法なら僕が誰よりも知っている。
あっという間に夕食の時間。
今日の献立はサーモンのチャウダーにしようと彼らと決めた。
フィッシュストックを作るのに少し時間がかかるから、早く帰らないといけない。
お決まりの記念撮影をして僕たちはブタニカルガーデンを後にした。
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by somashiona | 2007-10-29 15:34 | デジタル