タスマニアより生存反応キャッチ




ピ、ピッ、ピ、ピ、ピッ、ピー、ピー

「た、隊長!タスマニアから生存反応をキャッチしましたぁ〜!」
「な、何っ?あいつ生きていたのか!?」
「隊長〜!うぅ〜っ、うおぉ〜、と何か苦しそうな声を上げていますが、、、」
「どれ、私にそのヘッドフォンを貸しなさい!」
「はいっ、すぐに!」
「、、、馬鹿もんっ!このうめき声が何かわからぬのか!これはタスマニアンデビルの声だ!」
ピー、ピ、ピ、ピーーーーーーーー。
「あっ、隊長、、、音が消えました、、、」


いやぁ〜、こんなに長くブログを更新できなかったのは初めてかも知れない。
超忙しいときにマック君がクラッシュ。それを3日以内でなんとか仕事で使える状態にしてからタスマニアを飛び立ち、シドニーで機関銃のようにシャッターを切った。
タスマニアに帰ってきてから、さらに撮影の嵐にもみくちゃにされ、ハードディスクもすっきりとリフレッシュしたばかりのマック君は「少しは優しくしてちょうだい!」と涙を流した。
マック君のクラッシュと同時にカメラが一台またダメになり、シドニーのキャノンサービスに送ったが撮影旅行に間に合わず、Eos5Dを友人に借りてなんとか場をしのいだ。ボディーは3台以上ないと仕事ではかなり危険だ。
多くの仕事は1台で間に合うけれど、その1台が故障などしていたならばすべての努力が水の泡になるばかりか、何よりもクライアントに大迷惑をかけるので必ず保険のためにもう1台使って撮る。
これは雑誌時代に叩き込まれた癖だ。
プロの仕事は絶対でないといけない。

今回のマック君のクラッシュは本当にショックだった。
「僕はアナログ人間で、コンピュータは写真関連で使用するのみ。それ以外の用事では別にコンピュータなしでも平気です」というのが僕の基本姿勢だった。


でもそれは大間違いだと、今回気がついた。(遅いけど)


語学の問題もあり、仕事の依頼はすべてEメールを通して受けるようにしている。
いつ、どこで、だれが、どんな目的で、いくらで、いつまでに、どこへおさめるか、英語だけに聞き間違え、間違った理解などないよう、文字にして確認するように徹底している。
その情報をマック君のスケジュール管理ソフトウェアiCalにコピーし、被写体やそこであった人たちの名前と連絡先、撮影の最中得た情報、ジャーナリストについての情報をさらに追加する。
その他お金の出入り、人との約束、何から何まですべてこのカレンダーのなかにかなり細かく僕は書きこんでいた。


バックアップについて僕が注意を向けていたのは写真に関してだけだった。
それも仕事の写真に関してだ。


撮影後、有無を言わさずCFカードの内容を全てDVDに焼く、そして同じCFカードを外付けのハードドライブとパソコンのハードディスクにコピーする。
フォトショップ等の画像処理をした後、ハードドライブのなかの不必要なカットを削除し、まだ必要と思われるRAWファイルデータと画像処理したデータを[110308cr hobart show]というようなタイトルのフォルダにまとめもう一度DVDに焼き、外付けのハードドライブにコピーした後、最初にコピーしたデータを外付けのハードドライブとパソコンのハードディスクから削除する。
仕事の写真は撮影を終えてからの数年間、きちんと保管する義務のようなものがあると多くのフォトグラファーは言う。
まるで会計学の証憑書類の保存義務のようだ。
実際、撮影を終えてから半年後などに、あのときの写真をもう一度欲しいのだが、と聞かれることがよくある。


プライベートで撮った写真に関しては呆れるほど適当な保存の仕方をしていた。
いずれきちんとしたシステムを構築しようと思っているうちに何年も過ぎてしまい、あげくの果てには今回のクラッシュで多くを失った。


ドキュメンタリーを作りたいと思っている僕が収集した多くのデータや情報も一瞬にして消えた。


火事や洪水で自分が蓄積したものを失うのなら実感もあると思う。
でも、いきなりドロンじゃねぇ、、、。
普通失踪(民法30条1項、31条)では誰かが行方不明になって7年間たてば死亡の認定を受けるらしいけど、僕の失ったデータに関しては専門家からその場で「ダメです」の認定を受けた。
「そんな冷たいことを言わないでくれ」と言うと「全て君のせいだ」とクールに言い返された。
はい、おっしゃる通りです。(涙)


撮影の依頼があると、その件に関連する情報を手当たり次第収集する。
この作業がうまくいくと実際の撮影の際も撮り方にいろいろな方向性が出てきて自分の貧弱な感性だけに頼るよりも説得力のある絵が手に入ることが多い。
この情報収集作業、今はほぼ90%以上がインターネットだ。
これもパソコンがないと全くお手上げだ。


僕は心を入れ替えた!
さあ、これからは僕もパソコン人間だ。
マックのチュートリアルで基本を学ぼう。
知らないと大切なものを守れないのだ。
(でもスケジュール管理は大きめの手書きの手帳をこれからは使おう!)



更新を待っていてくれた皆さん、ありがとう。
これからまたぼちぼちとやっていきます。
コメントの返信がとても送れてしまい申し訳なく思っています。
これに懲りず、また声をかけてください。


今回は僕の生存情報と、なくなったデータの追悼でした。
今日のタスマニアはポカポカ日和です。

んじゃ、またね!









タスマニアより生存反応キャッチ_f0137354_16221348.jpg







写真はテキストと全く関係のないコンデジスナップ。








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by somashiona | 2008-03-11 16:40 | デジタル

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