子供たちはたくましい



今日は子供たちと一緒の週末。
先週は彼らに会うことが出来なかっただけに、ダディのサービスは濃厚だ。
太陽が出ている限り自転車、テニスコート、山の中と身体を動かし、夜はソーマのリクエストで味噌汁、鳥の唐揚げレタス巻き、ご飯にふりかけ、そしてシオナのリクエストでローソクの灯火と日本昔話。
かなり盛りだくさんだ。
恋しさあまりにサービス旺盛になるのはいつも大人の方で、子供たちはそんなことさほど気にしていないように見える。
いや、気にしているが、そういう素振りを見せないだけかもしれない。
子供は繊細だが、ある意味タフだ。
子供は自分の置かれている環境を自分の意志で変えられない。
辛い状況でも文句一つ言わず毎日ニコニコしていられる彼らを見ると、その健気さに心を打たれる。

以前、老人が幸せに暮らす街はいい街に違いない、というようなことを書いたが、知らない街を訪ねたときそこに住む子供たちを観察すると、その街の状況がある程度読める。
どんな業種の親たちが多いか、街の経済状況はどうかなど。
リッチな街でも、プアーな村でも、子供たちは明るくたくましい。






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ロスアンゼルスに住んでいたとき、友人と二人でアメリカを旅した時に撮った写真だ。
もうかなり昔の話。
ニューメキシコに近い田舎の村でちょっとしたお祭りをしていた。
村の住人はプエルトリカン、メキシカンが占めていた。
村というよりも違法移民が人目につかない土地で作った共同体のような雰囲気がむんむんとしていた。
日本人などほとんど見たことがない彼らは僕たちに何か日本らしいもの見せてくれと頼んだ。
一緒にいた友人は昔空手をやっていたので、僕たちは空手の演武のようなものを彼らに見せた。
男たちや子供たちには大受けだったが、母親たちから子供に暴力的なものを見せないでくれと怒られた。






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ハリケーン、カトリーナで大変なことになってしまったニューオーリンズだが、この写真はそれよりかなり前のもの。
ニューオーリンズは本当に良質の音楽であふれている。
驚くのは子供たちがそこら中の通りで、信じられないほどレベルの高い演奏をしていることだ。
楽器の演奏はヤマハ音楽教室で覚えることも出来るが、彼らにとって音楽とは習うものでもなく、苦労して覚えるものでもなく、彼らの血であり、心臓の鼓動なのだとそのとき僕は思った。
こういう所から生まれた音楽は技術が上手いとかセンスがあるという人でも決して真似できない何かがある。
ブラジルの貧困層から生まれたサッカーのヒーローが見せるプレイと似ているかもしれない。






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僕は北海道出身だが、それでも札幌から遥か離れた土地に行くとカルチャーショックを受けることがある。
この写真は道東、根室近辺で撮ったもの。
写真をはじめてまだ間もない頃に撮ったと思う。
冬が近づく薄曇りの海岸に一軒の家が見えた。
そこで風になびく洗濯物がいい感じだったので近づくと、子供たちが洗濯物の陰で遊んでいた。
彼らが僕に見せた笑顔は札幌では見られないタイプのもので、なぜか今でも強烈に覚えている。
冷たい風が吹き付け僕はがたがた震えながらシャッターを切ったが、彼らの故郷の記憶に寒さという文字はないだろう。
彼らはもう成人で、家庭を持っているかもしれない。










*ひょっとして過去にアップしたことがある写真だろうか、、、と今ふと思った。
もしそうだとしても、飽きずに見てよ!






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by somashiona | 2008-04-20 09:05 | B&W Print

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